こんにちわ。
本ブログの管理人のRRです。
寒くなってきましたね。
今朝は朝起きるのもかなり苦労しました。
今回は全世界大ヒット中のイカゲームについて、話してみようと思います。
題して「イカゲームとNetflixと時々、新規事業開発」というテーマでお送りします。
では、いってみましょう!
イカゲーム、見ましたか?
Netflixのオリジナルコンテンツの「イカゲーム」、全世界ですさまじい人気ですよね!!
ご存知でしょうか?
イカゲームの視聴者数が全世界で1.4億人を突破!
Netflixの発表によれば、イカゲームの視聴者数は全世界で1.4億人を突破したらしいです。
すさまじい数の視聴数です!!
Netflixの有料会員が全世界で2億人程度らしいので、全世界の会員の半分以上が視聴していることになります。
あと、会社の後輩社員に教えてもらったんですが、
若者はNetflixのアカウントを友達同士でシェアしている人が多いみたいですね。
- Aくんはダ・ゾーン
- BさんはNetflix
- CさんはDisney+
- DくんはAmazonプライム
といった感じで、互いのアカウントを教え合ってコンテンツをシェアしているみたいです。
これ、本当はいけないんでしょうけど、事実として大学生などはこうやっている人が多いみたいです。
てことは、1.1億人どころか2億人近く見ているのかもしれません!?
最近のNetflixはDisney+に追い込まれていた
Netflixは最近、Disney+に猛追をかけられていました。
Disney+を、知らない人はあまりいないと思ういますが、知らない人向けに説明すると、
Disneyが運営する動画配信プラットフォーム
です。
Netflix、Amazonプライム、Huluなどのディズニー版と思ってくれれば大丈夫です!
このDisney+ですが、今、ヤバいんです。
ローンチしてわずか1年ちょっとで会員数を全世界で1.3億人に伸ばしました。
さすが世界のディズニー!!
すさまじい伸びしろです!
主な要因としては、やはり長年ため込んできたDisneyのコンテンツとスターウォーズ系とマーベル系作品が見られることでしょう!
ちなみにNetflixは会員数は2.3億人。
まだまだ1億人近く上回っていますが、会員の伸び率は鈍化傾向にあります。
どこか天井が見えてきたのか、北米では全く会員数は伸ばせでいませんでした。
なので、アジア圏などその他の地域での会員獲得にいそしんでいる状態です。
NetflixとDisney+にはまだまだ差はあります。
ですが、ディスニーは2024年までに、
2億3,000~6,000万人の登録者数の獲得を見込んでいます。
これが実現すると、Disney+はNetflixを超えるのも現実味を帯びてきそうです。
そんな逆転劇をDiseny+は狙っているそうです。
プラットフォーマーとコンテンツホルダーのバトル
このNetflixとDisneyのバトルって、
プラットフォーマーVSコンテンツホルダーという見方ができる
と、個人的には感じています。
Netflixは、レンタルビデオ屋→動画配信会社として転身を遂げていますが、
もともとは、様々なコンテンツを提供するプラットフォーマーとしての役割を長年果たしてきました。
Disneyはみなさん、ご存知のとおり完全なるコンテンツを作って、人々を魅了している会社です。
なので、もとを辿れば、
- Netflixはプラットフォーマー
- Disneyはコンテンツホルダー
と、言えると思います。
この2社が互いに業域を拡大して、相手の業域に侵入し、激しいバトルをしているワケです。
Netflixはオリジナルコンテンツをバンバン作って、世界を魅了していますし、
DisneyはDisney+というNetflixの動画配信モデルを模倣して世界中に自分たちのコンテンツを届けようとしています。
プラットフォーマーとコンテンツホルダーが一本化される傾向
最近の流れだといろいろな業界でプラットフォーマーとコンテンツホルダーが一本化されています。
いま、ご紹介した動画配信プラットフォームとエンタメコンテンツホルダーの関係性もそうですし、
プロ野球球団や芸能事務所(コンテンツホルダー)が球場や音楽ホール(プラットフォーム)を直接経営するケースが増えています。
たとえば、最近だと東京オリンピックのバレーボール会場の有明アリーナという施設があります。
この有明アリーナの運営事業者チームに芸能事務所のアミューズが参画することが決定しています。
あとNewsPicksなどのキュレーションメディア(プラットフォーム)もオリジナル記事・動画(コンテンツ)を自分たちで作っています。
プラットフォームという機能がコモディティ化してきた
なんでこのような流れが起きているかというと、
プラットフォームという「機能」が”特別”でなく、”普通”になってきたということだと私は思っています。
要するにプラットフォームのサービス内容自体はカンタンに真似できるってことです。
その証拠に、コンテンツ側がプラットフォームに侵入してくるケースが圧倒的に多いです。
スポーツにしろ、
エンタメにしろです。
「お金さえつっこめばプラットフォームは作れるよね~」
「プラットフォームの運営自体はそんなに難しくないよね~」
と、コンテンツホルダー側に思われているんだと思います。
たしかに、プラットフォームはお金を出せば、機能としては同じモノが確実に作れます。
Netflixの機能も日本武道館もお金さえ払えば作れることは作れます。
かたや、コンテンツ作りはカンタンに真似できません。
- 優秀なクリエイターを抱えなければならない
- そのクリエイターが働きやすい環境を作る必要がある
- いい作品を作っても必ず売れるか否かというのも不透明
という感じであらゆる変数が存在します。
コンテンツづくりは仕組みで解決できるという代物ではありません。
めっちゃくちゃ不確かな領域なんです。
新規事業×コンテンツ作りという不確かな掛け算にNetflixは挑戦中
そんな不確定なコンテンツづくりは、他領域からすると茨の道に見えます。
そんな茨の道に新規事業という、これまた成功が約束されない形で、Netflixは挑戦しました。
結果はみなさんご存知の通り、今回のイカゲームのように数々のオリジナル人気コンテンツづくりに成功しています。
Netflixのオリジナル作品を見たいという動機から、新規加入者を全世界で獲得しています。
イカゲームみたいな世界的人気コンテンツを作ったことで、Disney+の猛追を一旦はかわすことができそうです。
1兆円規模のコンテンツへの投資額
こういった状態を作り出すために、Netflixは長年コンテンツづくりに莫大な投資をしています。
今では、その額は年で1兆円単位にのぼっています。
商品作りに1兆円単位ですよ!!
狂気の沙汰としかいいようがありません!!
おカネで全ては決まらないとはいえ、これだけ投資をしていれば、いつかはヒット作は出るだろうなとはたしかに思えます。
とはいえ、すぐに儲けられるとはNetflixも思っていない
これは私の解釈も混じってますが、
Netflixも、「愛の不時着」「イテウォンクラス」など、
ここまで韓国作品が世界的にウケるなんて絶対わかっていなかったと思います。
彼らの事業計画に、韓国作品がいずれバカ売れします!みたいな構想はなかったはずです。
確度でいうと、運次第っていうイメージでやっていると思います。
というのも、繰り返しになりますが、コンテンツってお金をかければ売れるってわけでもないじゃないですか。
もちろんお金をかけられた方がよい作品は作れます。
ですが、よい作品を作ったからといって確実に売れるかといったら、そうではないです!
今回のイカゲームも狙って全世界で売れたわけではないはずです。
ただひとつ言えるのは、
Netflixが新規事業であるコンテンツ作りに投資することを意思決定し、
それを長年愚直に行ってきた
この戦略が今回のヒットの要因だということです。
これぞ戦略的勝利です。
短期的に収益を狙ったわけではありません。
あたり外れも絶対あるという前提で、中長期で回収するという戦略を描いたからこそ今回のヒットがあります。
時代の最先端企業ですら挑戦しているし、すぐに刈り取ろうなんて思っていない
今回の事例を見ると、投資や事業というのはローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンが基本だなということです。
Netflixみたいな超絶巨大最先端企業ですら、不確かな道にリスクとって挑戦しているわけです。
この姿勢は多くの日本企業は見習わなければならないなと痛感しています。
日本のビジネスマンって新規事業を考えるときも、
「スタートと同時に黒字になるプランを考えなきゃ!」
とか、思いがちです。
ですが、それってやっぱり幻想だなと。
もちろん出来ればそれにこしたことはないのですが、
「さすがにむずかしいよな~」という印象です。
むしろ、すぐに黒字になるビジネスは新規事業というより、
既存事業の延長にあるという思考の枠組みを脱し切れてないのかもしれません。
一度、5年くらいは赤字にあるみたいな前提で事業プランを思考してみると、なにか大きな事業アイデアが浮かぶかもしれません!!
どのベンチャー企業もはじめは赤字スタートでキャッシュフローだけはプラスにしたいという考えで、上場まで突き進みますしね。
「黒字出さなきゃいかん」という思考のリミットを一度、外してみてはいかがでしょうか?
なにか大きなアイデアが浮かぶかもしれませんよ!!
おわりに
いかがだったでしょうか?
今回は、「イカゲームとNetflixと時々、新規事業開発」というテーマでお送りしてきました。
まとめると、
- Netflixオリジナルコンテンツの「イカゲーム」が世界的に人気を博している
- 絶好調に見えるNetflixも、最近ではDisney+に猛追されて成長率が鈍化していた
- Netflix VS Disney+の背景にはプラットフォーマーとコンテンツホルダ-の業域拡大による事業領域の抵触が起きている。その背景として、プラットフォーマーという”機能”自体がコモディティ化していきていることが上げられる
- Netflixはプラットフォーマーでありながら、新規事業でコンテンツ製作に挑戦してきた。大企業でありながら、不確かな事業に取り組む姿勢は見習うべき。
- 今回のイカゲームの成功は、目先の利益にとらわれず、多額の投資を長年コンテンツ製作につぎ込んできたNetflixの戦略勝ちともいえる
です。
本記事は以上です!
では、また!