マーケティング 体験記

リニューアルした西武園ゆうえんちを体験してきました!

みなさん、こんにちわ。

本ブログの管理人RRです。

本日は視察報告です。

エンタメ・レジャー業界の勤め人である管理人が、リニューアルオープンした西武園ゆうえんちに行ってきました。

同業者として、その感想をシェアしたいと思います。

では、いってみましょう!!

西武園ゆうえんちのリニューアル概要

西武園ゆうえんちのリニューアルがどういうものか知らない人もいらっしゃると思うので、管理人RR的リニューアルのポイントをお伝えすると、

  • USJ再生など実績がある森岡毅さん率いる株式会社刀がコミット
  • 昭和の街をコンセプトにしたテーマパーク
  • ゴジラのVR、レッツゴー!レオランドが目玉コンテンツ
  • 投資額100億円という大規模再開発

の4点です。

【参考情報】

この4点のポイントに基づきまして、管理人の独断と偏見の混じった体験談を述べたいと思います。

では、いってみましょう!!

USJ再生など実績がある森岡毅さん率いる株式会社刀がコミット

私が愛してやまない一冊。

もうすり減るくらい読み返した

「USJを劇的に変えた、たった一つの考え方 ~成功を引き寄せるマーケティング入門~」

という本があります。


この本の著者は、日本で最も有名なマーケターのひとりである森岡毅さんです。

森岡さん率いる株式会社刀が今回、この西武園ゆうえんちのリニューアルにコンサルとして入っています。

森岡さんと言えば、みなさんもご存知の通り、閑古鳥が鳴いていたUSJを爆裂的に価値向上させたとして有名な方です。

他にも、

 

丸亀製麺の業績回復

 

兵庫県民のレジャーの聖地「グリーンピア三木」をネスタリゾートとしてV字回復

 

などなど輝かしい実績をお持ちです。

こういった勝利請負人的な方がコンサルに入ってらっしゃるので、どう西武園ゆうえんちがリニューアルしていくのか非常に楽しみでした。

昭和の街をコンセプトにしたテーマパーク

テレビCMなどでご存知かと思いますが、西武園ゆうえんちは「昭和の街」をコンセプトに生まれ変わりました。

実際の様子はこんな感じです。

ゲートをくぐる、正面にすぐ昭和の町のアーケードがあります。

第一印象としては、

「おお~、いい感じだな~」

と、思いつつ、進んでいくんですが。。。。

「え、これで終わり?」

といったレベル感で昭和の街が終了します。

入り口から体感200メートルくらいでしょうか。

全盛期の井手らっきょなら20秒くらいで走りきれる距離です。

町中に西武園ゆうえんちのキャストがいらっしゃって、小芝居をしています。

キャストから軽くいじられるお客さんもいて、にぎやかな感じもあります。

ですが、その日は平日で客足が乏しかったせいか、そこまで盛り上がってはいませんでした。

私たちにいたっては、絡みにくかったのか、普通にスルーされて終了でした。

「う~ん、これで終わりか~」

が、率直な感想です。

昭和の世界観が弱い!!?

昭和の町の奥まですぐに行ってしまったので、

「もう一回よく見るか~」

ということで、折り返して施設をよくよく見ていきました。

個人的な感想ですが、ディテールも悪くないんですけど、感動体験かと言われるとそうでもない感じでした。

町並みは基本、セットが多くて、リアルのテンポが少ない印象です。

雑貨屋があって、入ろうとしたらセットだったりで。。。

昭和風の銭湯もあったので、

「え、風呂に入れるんだ~、おもしれ~」

と思いきや、これまた完全なるセットで。。。

いろいろな作り込みもちょっと、こういっちゃなんなんですが、ミニチュアな感じがしてしまい。。。

究極言うと、西武園ゆうえんちが押し出している昭和感なら、浅草花やしきの方が町並み含めて昭和を感じられるような気がしてしまいました。

西武円通貨の難易度が高すぎる

園内のサービスのやりとりは基本、西武園通貨という仮想通貨になります。

これが、正直かなりひどいサービスです。

どうひどいかというと、

換金場所がめっちゃ少ない

昭和の街の郵便局と入り口のチケット売り場しか換金ができません。

なくなると、わざわざ戻って換金しなければならないという万歩計しか喜ばない設計です。

一度換金すると二度、円には戻せない

FXトレーダーも驚きの仕様です。

円に戻せません。

しかも西武園通過を使えるのは当日限り。。。

なかなかの客泣かせルール。

経理処理的都合なのでしょうか。

買掛扱いで残るのも嫌ですからね。

気持ちはわかります。

とはいえ、キッザニアの貨幣はまだ次回も使える仕様なわけで。

使い切れなかった貨幣があるおかげでまた行こうとなります。

なので、感想としては、

「キッザニアの方が親切だな~」

と、なってしまいました。

西武園通貨が使える場所少なすぎるし、使える店はどこもめちゃ混んでる

今回の視察は真夏のド平日のガラガラのときに行きました。

にもかかわらず、飲食店で食事をするのに、真夏の暑さの中、30分以上並ぶという地獄。

「行列に並ぶという体験すらも昭和の世界観なのか?」

「windows95でも買いにきたんか?」

と、思いたくなるくらいハードな体験。

※1995年は平成でした。

「休日だったらどんくらい並ぶのだろう。。。」

「家族連れで行ったら、子どもと一緒にこの行列は正直本当にツラい。。。」

「あ~、家族と来るのはやめよう。。。」

が、率直な感想です。

「ゴジラ・ザ・ライド大怪獣頂上決戦」、「レッツゴー!レオランド」がライドの目玉コンテンツ

今回のライドのリニューアルの目玉は、

  • ゴジラ・ザ・ライド大怪獣頂上決戦
  • レッツゴー!レオランド

の2つです。

ひとつずつ体験してきたので、感想を。

ゴジラ・ザ・ライド大怪獣頂上決戦

感想を一言で表現すると、

 

「めちゃくちゃおもしろい!!」

 

のひとことにつきます。

  • 本編前の世界観だけで飯が食える
  • 導入の役者さんも迫真の演技
  • 館内の世界観、つくりこみも昭和への没入感を演出するのに充分
  • 映像がすごくきれい
  • 音もめっちゃいい
  • 大迫力の巨大スクリーン
  • 足がぶらぶらで宙を浮いてる感もワクワク度高い

など本編が始まる前段階でプラス要素盛りだくさんです。

ゴジラ・ザ・ライド大怪獣頂上決戦はストーリーが完全オリジナル

ライドのストーリーも完全オリジナルです。

映画館に謎の巨大生物が襲来して、身の危険が迫る。

そこから特殊装甲車に乗って脱出するという設定です。

ちょっとネタバレするかもしれませんが、

 

 

ゴジラシリーズのモンスターが大迫力に体感できます。

  • 「ギドラ悪キャラすぎ。。。」
  • 「落ちるぅ~~~」
  • 「おお、ラドンを雑に扱いすぎだろ~」
  • 「装甲車めちゃ頑丈だな、おい」
  • 「ゴジラ、かっけええな~」

などなど。

いろいろな思いが頭の中をかけめぐります!!

このコメントからもわかるように、前提としてはハリウッド版のゴジラ設定です。

個人的には古き良きジャパニーズ東映ゴジラであって欲しい気もしましたね。

 

とはいえ、めちゃくちゃおもしろいです。

これはさすが西武園ゆうえんち!さすが刀!

としか、言いようのない素晴らしいライドでした。

 

余談ですが、ディズニーシーのソアリンと似てると、一緒に体験した大学生たちが言ってました。

私自身はソアリンに乗ったことないのでわからないんですが。

ネットの書き込みを見ても、同様のことが結構書いてありました。

レッツゴー!レオランド

ここの感想を正直に言うと、

「結構残念」

です。

ライドがそもそも少ないので、ガラガラ感があります。

よくある国内のライドに、キャラクターをちょっと付け足しただけの印象です。

もうすこし、混み入っている感が欲しいです。

昭和の世界観もここには皆無で。

田舎にあるバブルの時に作られた廃れた遊園地と同じような品質です。

昭和の町とゴジラ・ザ・ライドがリニューアル感が伝わる一方で、こちらはあまりリニューアル感が伝わらないので、ちょっともったいない気がしました。

 

余談なんですが、

レッツゴー!レオランドの近くに売店があるので、そこでコーヒーを注文しました。

平日でスタッフの1オペだったせいか、コーヒーが出てくるまで10分くらいかかりました。

ここは、

「まあ、平日だからね。。。」

と、理解はできたのですが、ちょっと残念な気持ちにはなりました。

そこだけ切り取るのもちょっと悪いんですが、事実としてあったのでいちお。。。

投資額100億円という再開発

「100億円ってすごい投資だよな~」

と、思いつつも比較対象がないので、そのすごさがわからないので、ちょっと調べてみました。

100億円じゃ少ない!?

比較してみたところ、100億円じゃあ、テーマパーク業界ではしょぼしょぼの投資だということがわかりました。

たとえば、USJなら、

『ハリーポッター』のエリアを造るだけで約450億円

『スーパー・ニンテンドー・ワールド』で約600億円

という投資額らしいです。

 

こと、オリエンタルランドの場合だと、

設備投資額はここ10年間の中で、最も低い年でも年間で約200億円

多い年だと1,000億円を超える規模になっています。

もちろんこの数字は、ホテルやイクスピアリといったテーマパークだけに限らないオリエンタルランド全体の数字ではあります。

とはいえ、”テーマパークという価値を感じるエリア全体”という単位では西武園ゆうえんちとも同じ単位ではあります。

なので、比較対象としてはある程度参考にはなると思っています。

※OLC GROUP業績・財務情報>主な財務関連指標より引用

 

 

投資額の割にはアウトプットの質は高かった?!

正直、現地での感想としては、

「この程度か~。。。(株)刀も、森岡毅さんもたいしたことねえな。。。」

と、思ってしまいました。

が、他のテーマパークの投資額と比較すると、

「100億円という中ではめちゃくちゃがんばったのかもしれない。。。」

という感想に今は変わっています。

 

昭和の町ってお財布に優しい設定?!

この視点で考えると、昭和の町ってのもナイスな設定という印象を持ちました。

多少施設が老朽化しても昭和の世界観なんで、世界観は維持できます。

デザインも同様で、最新の施設だと、どうしても年数が経つにつれてデザイン性が落ちていきます。

ですが、昭和コンセプトだと、すでに完成されているものです。

これからいくら年数が経ったからといって、昭和としてのデザイン性は保たれています。

こういった細かなポスターとかも半永久的に使い回せます。

ディスニーランドがデザイン的に廃れたな~って感じないですよね?

おそらく、完成されたファンタジーの世界を再現しているからだと思うんです。

これと同じ、デザインが廃れない状況を、”昭和の町”という設定で実現しています。

しかも、アニメとかのコンテンツを使わずに実現しています。

このあたりのコンセプトワークはさすがだな~と、感じました。

コンセプト自体をコンテンツとして昇華させ、

それでいて、長持ちするように設計しているわけです。

刀さん、いい仕事してますな~

現地で体験しているときは、

「刀、ちょっと今回は失敗したのかな。。。」

と、思っていましたが、今は、

「すくない予算で最大限のアウトプットをしている」

と思っています。

 

とはいえ、西武園通貨に関しては未だに良いところが1ミリも浮かんでいません。

そこは微妙だな~という第一印象は変わっていません!!

この点に関して、どういう意図があるかは引き続き調査の必要がありそうです!!

この体験フリーパスのお値段は!?

こちらの表(管理人調べ)をご覧下さい。

※近隣とのシナジーと立地は完全なる管理人主観です。

 

感想としては、ライド数の割にはちょっとお値段が高いな~

という印象ですね。

家族4人で休日に行ったら、飲食代・交通費込みでご予算2万5千円くらいでしょうか?

休日は激混みが想像されますしね。。。

だったら、他のテーマパーク、遊園地を選択するかも。。。

と、個人的には思っておりますが、

「ゴジラだけ体感してさくっと帰る!!」

ぐらいのテンションで平日に遊びに行くのはありかもしれません!!

おわりに

いかがだったでしょうか?

今回は体験記として、

西武園ゆうえんちの視察記事を書かせていただきました。

本記事のまとめとして、

  • USJ再生など実績がある森岡毅さん率いる株式会社刀がコミットしていて、どんな仕掛けがされるか業界が注目していた
  • 昭和の街をコンセプトにしたテーマパークではあるが、ところどころチープな部分があり、ちょっともったいなかった
  • ゴジラ・ザ・ライド、レッツゴー!レオランドが目玉コンテンツ。ゴジラ・ザ・ライドはかなり秀逸!!必見の価値はあるが、レッツゴー!レオランドはコモディティ化された遊園地のクォリティ
  • 投資額100億円という大規模再開発と思いきや、テーマパーク投資という意味ではかなり少額。この少額な投資の中で、株式会社刀にしかできない質の高いアウトプットしていると管理人的には感じる

でした。

本日は以上です!!

では、また!

【参考文献】

-マーケティング, 体験記