今までの前提を覆す破壊的な「聴き方」について書かれている本です。
こう言うと、なにやら特別なテクニックが書かれている飛び道具的本に思えます。
ですが、書かれている内容は振り返って考えると、ごくごく普通のことです。
けど、今までの「聴き方」系の書籍には書いていなかった内容です。
一見、有効に思えたテクニックが実は有効でなかった。
本書は、「聴き方」に対して本質的な気づきを与えてくれる一冊です。
はじめに
みなさん、こんにちわ。
本ブログの管理人RRです。
今回はケイト・マーフィさんの著書「LISTEN-知性で豊かで創造力がある人になれる-」を要約していきます。
先日(2021.10)に、いつものように書店をぷらぷら歩いていたらビジネス書の人気ランキングで1位として、本書が平積みされていました。
今、とても人気の一冊のようですね。
それを見たときの印象としては、
「”話す”系の本の人気が出るのをよく見るけど、”聞く”に関する本が1位に入るなんて!」
という驚きが大きかったです。
その流れで購入したのですが、
「なるほど。。。1位も納得の内容だ。。。」
と、深い学びを得られた一冊でした。
もしかすると、あなたの人生を変える一冊にもなるかもしれません!
ぜひ、最後までお付き合いいただき、ポチるか否かを決めてくださいね!
この本で解決できるお悩み
この本で解決できるお悩みは、
- 良質な人間関係を築きたい人
- ついついいつもしゃべりすぎちゃって、後から不安になってしまう人
- 人の話をうまく理解できない人
- 人の話を受けて、うまく返せない人
- 営業成績に伸び悩んでいる人
このような人は本書を読むべきです!
きっとお悩みを解決できるヒントが見つかります!
なぜ”聴く”べきなのか
本書は、”聴く”ことの重要性を説いた本です。
”話す”以上に”聴く”に重きを置いていて、非常に納得感のある一冊です。
仮に私が”話す”と”聴く”どちらかしか出来なくなるとしたら、本書を読み終わった私は”聴く”を選択します。
その理由としては、大きく2つあります。
”話す”以上の習得が”聴く”にはある
”聴く”ことは”話す”以上に知識の習得・発見があります。
”話す”は、あくまで一人で知識・発見を積み重ねる行為です。
これには量・質ともに限界があります。
ですが、”聴く”はあなた以外の多くの人から知識・発見を得られます。
他者が持っている知識や物の見方、考え方を吸収でき、多様な価値観を自分の中に形成できます。
この多様な価値観があなたの人生を豊かにしてくれることは間違いありません。
良質な人間関係が構築できる
あなたが話を”聴ける”人であった場合、あなたは他者にとって心的安全性の高い人物に映ります。
そうなると、人はあなたの周りに集まってきます。
人は話を聴いていくれる存在がいることで、孤独を感じずに済むことができる生き物だからです。
あなたが、周囲の人たちの話を聴いてあげていれば、自ずとあなたの話も周りの人は聴いてくれます。
結果、あなた自信も孤独を感じずに済む良質な人間関係が構築できます。
この人間関係があなたの人生を豊かにしてくれることも間違いありません。
”聴く”とはどういうことか。
では、いったいどうやって”聴く”ことができれば、そのような恩恵に被ることができるのでしょうか。
まず、本書で言われている”聴く”の定義についてです。
管理人なりに一言でお伝えすると、
相手と自分の心が一体化するまで理解・共感できるレベルで聴くこと
です。
やってはいけない悪い聞き方!!
では、具体的にどうやって”聴く”ようにすればいいのでしょうか?
常識的な良い聞き方を全否定
冒頭で前提を覆してるという話をしました。
本書では、今まであらゆる書籍で良いとされているいくつかの聞き方を、「悪い聞き方である!!」と、一刀両断しています。
たとえば、
- 相手が話しているときは、目の下を見ながら、うなずきつつ聞く
- 要所要所で"そうだね"と相づちを打って、共感を示す
- オウム返し・言い換えを駆使して、理解していることを示す
このようなテクニック、聞き方系の本ではあますことなく紹介されています。
本書はこんなテクニックは不要だと主張しています。
特に印象深いのが、
それは、この方法(オウム返し・うなずき・言い換えなど)を実践すれば、自分が欲しいものが手に入る(つまりデートする、売り上げを上げる、最善条件を交渉する、会社の出世階段を上る)という前提があるからです。
確かに、傾聴はこれらの目標達成の一助となるかもしれません。しかし、それがあなたにとっての人の話を聞く唯一の動機なのであれば、それは聞いているふりをしているにすぎず、相手はすぐに気づくでしょう。もし本当に相手の話を聞いているのなら、そんなふりをする必要はありません。
引用:日経BP 2021年8月「LISTEN 知性豊かで創造力がある人になれる」著ケイト・マーフィー
という記述です。
この部分を読んで、私は深く腹落ちしました。
というのも、実体験として私自身、人から本当におもしろい話を聴いたときは、
- オウム返し
- うなずき
- 言い換え
やっていないからです。
どうしているかというと、
ただただ、話に集中しています。
相手に対して全集中で興味・関心を持ちながら、理解に徹しています。
その状態が、自分にとって真に”聴いている”瞬間だったと気づけたんです。
なので、この「興味・関心を持って、理解に徹している状態」を再現すればいいんです。
細かなテクニックは必要ないです。
テクニックを使うことに、頭のエネルギーを費やす必要はありません。
まずは、興味・関心を持って、理解に徹しましょう。
LISTEN的悪い聞き方!
ここからは、本書で述べられている”悪い聞き方”について、管理人目線でポイントをいくつかご紹介します。
話をさえぎる
これはとても基本的なことです。
とはいえ、結構多くの人がやりがちですよね。
いわゆる「トークをカットインされた」ってやつです。
話をさえぎられると、やっぱり気持ちはよくないですよね。
相手に不快感を与えてしまうことになりかねないので、話をさえぎるのは絶対に辞めましょう!
必ず相手が話し終わるのを、待ってからです!
端的に話すことを心がけよう
あと、ちょっと”聴く”から脱線しますが、
自分が話者の場合はなるべく、短く端的に話すことを心がけるのが大事です!
みなさんも相手の話を遮ってしまったことあると思います。
そのときのことを思い出して欲しいです。
あなたの気分的には、
「早く話したい~!」
って思ってたんじゃないでしょうか?
聴いてる人は「早く話したい!」と思っているんです。
であれば、短く端的に話してあげれば、話を遮られる場面に遭遇することを回避できます。
長々と話をされて、聴いているのがきつくなってきて、ついつい話を遮ってしまう。
聞き手として、こういうことは数多くあると思います。
もちろんそのような時も、聴き手であれば興味を持って”聴く”ことは基本です。
ですが、あなた自身は聞き手にそういった思いをさせないように短く端的に話すことを心がけましょう。
わからないことを放置する
私たちは会話の中でついついわからないことをそのままにしていまいます。
- 相手の話がさっぱりわからないのになんとなくうなずく
- 質問するまでもないかと思って、なんとなくの理解でそのままにする
- わかっていない自分を馬鹿にされるのでは?と、恐れて質問しない
こういう経験、みなさんもあるのではないでしょうか。
わからないことを放置する聞き方だと、後に誤解を生んでしまいます。
あとから再度聞き直して、
「ああ、そういうことだったのか!」
と、誤解に気づければまだ救いようがあります。
ですが、誤解だったことを気づきもしないケースたくさんあるんじゃないでしょうか。
そのせいで、
- 逃してしまったチャンス
- 台無しにしてしまった仕事
- 相手の思い
など数多く存在するんじゃないでしょうか。
裏を返すと、誤解をなくすことで、人は多くのチャンスを掴むことが出来るのです。
なので、誤解を生まない聞き方を実践するためにもわからないことは必ず確認しましょう!
話に集中していない
人が話している最中に考え事をしてはいけません。
相手の話に集中しましょう。
話し手は、聞き手が理解に徹しているのを感じることで、心を開いて話をしてくれます。
話し手が心を開いて、話してくれる言葉や動作の中に、話し手の真に伝えたいことが眠っています。
理解に徹することで、会話の中から学びを得ることができるんです。
なぜ、話に集中していないのか
なぜ、人は話に集中しないのか。
そこにはいろいろな要因があります。
スマホいじりながら聞く
スマホは現代人が画面に貼り付けにするように設計されています。
お手軽に情報を届けて、スマホから離れられなくなっています。
その効果は絶大で、現代人はスマホを見ながら人の話を聞くことに、もはや違和感すらも覚えなくなっています。
実際にお互いにスマホを見ながら会話している光景を、いろいろな場面で見られます。
この聞き方だと当然、話し手は心を開いて話すことはありません。
なので、会話の際はスマホを遠ざけて相手の話に集中しましょう。
アドバイスや気の利いたことを言おうとするな!
これも私にとっては常識を覆された内容でした。
人が話に集中できない理由は、
- 相手にアドバイスしよう
- 気の利いたことを言おう
という考えから来ているんだとのことです。
そうではなくて、ただただ聞くことに徹した方が、相手の思いを多く引き出せるし、
伝える内容も、なにを言おうか考えているときよりも、よい反応ができると本書は主張しています。
しかしバーンズは,全身全霊で耳を傾けるとき、自分が無防備に感じると話しました。
「これは、会話の中で完璧でなくでもいいと信じられるか否かの問題だと思います。聴くこととは、次に何を言うか気をもまなくてもいいと自分で決意することです」そうすれば「鎧を脱いで、他の人の意見や考えを受け入れる」ことができる、と。
ここで皮肉なのが、鎧をつけたままでいると、きちんと耳を傾けないため、かえって不適切または無神経な反応をしてしまう可能性が高くなることです。
何を言えばいいか考えれば考えるほど聞き逃しが増えてしまい、自分が話す番で会話から外れたことを口走ってしまいがちになります。
話をよく聞いた方が説得力のあるディベートができた二コルスの生徒のように、相手の話をすべて受け止めた方が、もっと的確な反応ができます。
引用:日経BP 2021年8月「LISTEN 知性豊かで創造力がある人になれる」著ケイト・マーフィー
これはとても納得感があります。
ただ、ちょっと勇気がいりますよね。
話す直前まで「ノープランでいろ!」って話ですから。
これは初め聞いたとき、納得はできたのですが、かなり違和感がありました。
ためしにと思って、職場で実際に実験してみました。
実験!「次になに言うかを考えずに聞くに徹する」
結果でいうと、全くうまくは話せなかったです。
ですが、
「うまく話そう⇒相手に話が下手なやつと思われたくない⇒自分を大きく見せたい」
という本音に気づくことができました。
結局、自分に目線がいっているんです。
そんな私の心が相手に伝わって、今までずっと
- 相手から本音を引き出せない
- 会話がかみ合わない
という状態になっていたんだな~と気づくことができました。
まだまだ訓練は必要ですが、取り組む価値はあると思います。
みなさんも勇気を出して、まずは聞くに徹してみてはいかがでしょうか?
おわりに
いかがだったでしょうか?
今回はケイト・マーフィさんの著書「LISTEN-知性で豊かで創造力がある人になれる-」で、を要約しました。
本記事では、要約の前編として、
- ”聴く”はあなた以外の多くの人から知識・発見を得られます。他者の話を聴いて、相手が持っている知識や物の見方、考え方を吸収して、多様な価値観を自分の中に形成しましょう
- 話を”聴ける”人であった場合、あなたは他者にとって心的安全性の高い人物に映ります。
- そうなると、人はあなたの周りに集まってきます。
- ”聴く”の定義は「相手と自分の心が一体化するまで理解・共感できるレベルで聴くこと」
- 聴くことに細かなテクニックは必要ないし、テクニックを使うことに頭のエネルギーを全く費やしていけません。まずは、興味・関心を持って、理解に徹しましょう。
- 「話をさえぎる」「わからないことを放置する」「スマホをいじりながら聞く」「気の利いたことを言おうとしながら聞く」これらは全て悪い聞き方であり、会話の禁じ手です。
となります。
次回はLISTEN的「よい聞き方」についてお話しします!
今回は以上です!
では、また!