みなさんこんにちわ。
本ブログの管理人のRRです。
今回は先日、お伝えしました「GAFAを打ち倒す思想「Web3.0」について解説 ~後編~」をお送りします。
前編では、
- Web1.0はオタクがホームページをせこせこと作っていた時代。読み取り可能なネット世界を作った。
- Web2.0はだれでも情報を発信できてつながれるようになった時代。双方向のネット世界ができた。
- Web2.0の象徴的な出来事はSNSの登場。Web上で人々がアカウントという名の名刺を持ち、アカウントをもとにだれとでもWeb上でつながれるようになった。
- Web2.0は個人情報、プライバシー、高額な手数料、ネット検閲など様々な問題を抱えていることが露呈してきた。
という話をしてきました。
Web1.0の解説から、Web2.0の課題までお話した感じです。
今回はいよいよ、Web3.0について解説します。
Web3.0とは
Web3.0をまじめに語ると、
「中央集権的に所有され、管理されたアプリケーションから、非中央集権型プロトコルの上に構築されたアプリケーションへ」というWebアプリケーションの新しいビジョンを示す言葉
です。
正直、これだけ読んでもさっぱりですよね。
ひとつひとつ言葉を解説します。
〇中央集権的
⇒これはGAFAみたいな現代において、世界の覇権を握っている会社だと思ってください。
WebでなにをやるにもGAFAを経由しなきゃならない状態で、GAFAがデータもお金もすごく握っている
ぐらいな理解でいいです。
〇アプリケーション
⇒アプリです。
〇非中央集権的
⇒中央集権の反対。
Web上でGAFAを経由しないでいい、個々が独立した状態
ぐらいな理解でOKです。
〇プロトコル
⇒コンピュータ同士のルール。
なので、直訳すると、
Web3.0とは、
「GAFAみたいな大企業にWeb・アプリでの活動を管理され、個人情報を所有されている状態から、Web・アプリでの活動が、個人個人が独立して、直接にやりとりできる世界」
です。
ちょっとわかりやすくなりましたかね?
「いや、もうわかりません!!」
っていう場合は、
「GAFAを使わずに、GAFAの機能がネットで使える!!」
といった理解で大丈夫です!!
Web3.0の中核技術
Web3.0という概念を実現させる技術がブロックチェーンです。
それゆえに
Web3.0を
「ブロックチェーンの時代」
ともいいます。
ブロックチェーンについて語り出すと、ゴールが見えなくなるので、
ここでは、
- 改ざんがむずかしくセキュリティ能力がめちゃ高い
- システム運用コストが安価
- データベースを中央集権的でなく、利用者同士で運用できる
- 上記3つの特長から、「第二のインターネット」とも呼ばれている
くらいな理解で大丈夫です。
このブロックチェーン技術が発展することで、
GAFAみたいに巨大な権限を持った企業を介さずに、
利用者同士でつながって、
利用者同士でWebでの活動ができるようになります。
Web3.0になるとどうなるの?
ここまで、Web3.0について解説してきましたが、
「じゃあどうなるんだよ?」
というところが気になると思いますので、こちらで解説します。
ユーザー自身がデータ所有権をにぎれる
GAFAみたいなWebの番人が存在しません。
ユーザー自身でデータを掌握できて、許可なく情報を抜き取られたり、利用されることはなくなります。
利用者同士で直接やりとりができるので、GAFAとかいらない!
GAFAのサーバーとかを使うことなく、ノードと言われるユーザー同士の各端末が対等に直接通信することで、ユーザー同士の情報共有や決済のやりとりを可能にします。
ネットワーク障害のリスクが減る
分散的な方法でネットワークが構成されているので、
「GAFAのネットワークがぶっ壊れたら、Webが終了!」
ってことになりません。
キングダムでいうところの桓騎的な戦略で軍を分散させているようなイメージです。
国籍や思想などの差別がなくなる
アメリカ大統領ですら、SNSを封鎖される時代です。
実際にあるかないかは別の話ですが、大統領ですらそんな状態ですので、一般市民ならもっと簡単にGAFAに表現を操作される構造になっています。
ですが、Web3.0ではいかなる組織および機関の承認なしに、誰でも自由に表現ができます。
地理的条件や思想などにより差別されることなく、誰でも自由な世界になります。
Web3.0が変える消費行動
ちょっと抽象的な内容が多いので、わかりにくいですよね。
ここでひとつ、Web3.0の世界における消費行動の具体例をあげます。
Web3.0だとサイト毎の決済登録の必要がなくなると言われています。
仮想通貨の口座を作っている方はおわかりかと思うんですが、ウォレットというブロックチェーン上の自分の財布につなげばOKなんです。
そのお財布を使って、相手と直接やりとりをして、経済活動ができます。
「お財布から直接って怪しくない?」
と、思うかも知れませんが、ここがブロックチェーンの腕の見せ所で、改ざんできない仕組みが構築されています。
こうなると、GAFAみたいなプラットフォームを介しませんから、個人情報も抜かれません。
活動をする上で高い手数料も抜かれません。
こういったWeb活動における安全性や経済性がユーザーにやさしいが、Web3.0の世界です。
ユーザーに優しい仕組みとなると、消費者としてはWeb3.0の世界を待ち望みたいですよね。
GAFA vs 天才エンジニアたち
ここまで読んで来た方で、お察しの方もいらっしゃるかもしれませんが、Web3.0は今のGAFAと相反する思想です。
むしろ打倒GAFA要素が強いくらいです。
現在、Webの世界において中央にいるGAFAを使わないで、「Web活動をしようぜ~」という話なので。
この動きに対してGAFAは、
- Web2.0を推し進めるのか、
- Web3.0に企業体質を合わせていくのか
は今後注目です。
Web3.0を推し進めているのは、野良のエンジニアというか、大企業に所属していない個々で活動しているエンジニアの方々です。
こういったエンジニアの方々ってある程度、生活の資金的に余裕がある方が多いです。
なので、収益を求めるというより、
かっこいい世界観を推していくというスタイルの方が多いです。
なので、
「GAFAに勤めて高いサラリーをもらう」
でなく、
「世界がよりよい方向にいく、そこにコミットしたい」
という価値観を持っているようです。
なので、
- 個々で活躍しているエンジニアたちが推し進めるWeb3.0なのか
- 今の覇者GAFAがWeb2.0的価値観を守るのか
このあたりが注目の対決構図です。
Web2.0的サービスとWeb3.0的サービスという区分け
こういった流れから、最近は
- Web2.0的サービス
- Web3.0的サービス
みたいな区分けもされたりしています。
たとえば、メタバースでは
- The Sandbox
- Decentraland
などWeb3.0的世界観のプラットフォームが注目を集めています。
そして、メタバースと言えば、先日メタバース企業に全振りしていくと宣言した旧Facebookのmeta!
metaはWeb2.0的な企業ですが、メタバースではWeb3.0的な要素は一定入れる感じはありますが、いまだ不透明です。
日本のメタバース企業であるクラスターやRealityなどは、いまのところWeb2.0思想でプラットフォームは運用されています。
今後、これらメタバース系各社はどう身の振りをしてくのか。
すでにこのへんのせめぎ合いがメタバースを主戦場に始まっています。
おわりに
いかがだったでしょうか?
Web3.0についてまとめますと、
- Web3.0になると、GAFAみたいな大企業にWeb・アプリでの活動を管理され、個人情報を所有されている状態から、Web・アプリでの活動が、個人個人が独立して、直接にやりとりできる世界に変化する
- Web3.0という概念を実現させる技術がブロックチェーンであり、それゆえにWeb3.0をブロックチェーンの時代ともいいます
- Web3.0の具体的な変化として①ユーザー自身がデータ所有権をにぎれる、②利用者同士で直接やりとりができるので、GAFAとかいらない!、③ネットワーク障害のリスクが減る、④国籍や思想などの差別がなくなる、という変化が起こる
- Web3.0はGAFAのビジネスと相反する考え方。GAFAなどの大企業に属しない野良の天才エンジニアたちがWeb3.0を推進している。
- Web2.0的サービスとWeb3.0的サービスという区分けがすでに明確になってきていて、メタバースなどを主戦場にそのせめぎあいたすでに始まっている。
です。
また、補足として、海外で有名な仮想通貨信託投資企業のGRAYSCALEが出したメタバースに関するレポートでWeb1.0~3.0の違いがわかりやすい表があったので、添付しておきます。
引用:The Metaverse, Web 3.0 Virtual Cloud Economies
今、間違いなくシリコンバレーや日本のスタートアップ界隈はこの動きで大盛り上がりしています。
近い将来、Web3.0時代がまもなく到来すると言われています。
新しい時代が来るときは、新しいビジネスを起こすチャンスでもあります。
この商機を逃さないように、Web3.0についてどんどん深掘りしていきたいと思います!
今回は以上です!
では、また!