メタバースを支える技術を理解することで、理解がグッと深まります。
その結果、ビジネスシーンにおいても周囲と違うアウトプットができるようになります。
本記事で一緒にメタバースの背景技術を理解しましょう!
はじめに

本記事では、バーチャル美少女ねむさんの著書「メタバース進化論-仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界」からメタバースについて解説します。
本記事で第二弾となります。
テーマはメタバースを支える技術たちです。
内容としては、
です。
メタバースを支える技術とはどんな技術?
メタバースを支えるためには、人類が今まで積み上げてきたテクノロジーを集結させる必要があります。

これらすべての技術が絡み合いながら、指数関数的に成長していくことがメタバースの実現に求められます。
その中でも特にメタバースの根幹となるのが、バーチャルリアリティに関連する技術です。
メタバースの根幹を支えるバーチャルリアリティ

「バーチャルリアリティ(VR)」とは、「人間が実際の環境を利用しているのと本質的に同等の状態でコンピュータの生成した人工環境を利用することを狙った技術」とされています。要するに「実質的に現実にいるのと変わらない環境を人工的に作り出す技術」のことです。
引用:「バーチャルリアリティ学」 著:バーチャルリアリティ学会
このバーチャルリアリティを実現する3要素が、
ⅰ.人工的に作られた人間にとって自然な空間である「等身大の三次元仮想空間」
ⅱ.人間と空間がリアルタイムに相互作用する「実時間インタラクション」
ⅲ.その空間の中に入っている感覚を作り出す「自己投射」
引用:メタバース進化論ー仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の世界
の3つです。
この3つを実現するために使われる最新技術が
①仮想空間に入るための「VRゴーグル」
②仮想空間とリアルタイムにインタラクションするための「トラッキング技術」
③仮想空間での自分の分身(自己投射)を作り出す「アバター技術」
引用:メタバース進化論ー仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の世界
となります。
VR体験の核:VRゴーグル

VRゴーグルは
- VRヘッドセット
- HMD(ヘッドマウントディスプレイ)
などと呼ばれます。
両目を完全に覆うように頭に被って装着することで、ゴーグルを通して立体的な映像が見られます。
また、スピーカーもついているので、音と合わせて立体的な映像を楽しめます。
操作はコントローラーと呼ばれる左右の手で持つ、デバイスを使います。
なので、現在のVR体験は、
「頭と手を仮想空間の中に突っ込んでいる。」
そんなイメージに近いです。
MetaのVRゴーグル
VRゴーグルといえば、ザッカーバーグ率いるMeta(旧Facebook社)が現段階では市場を抑えつつあります。
2021年11月までに全世界で1000万台を超えたという推計すらあります。
Meta社はVRゴーグルでは常に渾身の一作を投下しています。
なぜなら、Meta社はGAFAの中で唯一、ハードウェアとOSを持たない会社だからです。
Meta社は常に、GoogleやApple、Amazonのサービスの上に乗っかって事業を展開しています。
ハードウェアやOSの領域では彼らのいいなりにならざるをえないのです。
この状態をMeta社は問題視しています。
なので、Meta社はメタバースで一気にハードウェアとOSを抑えようとしています。
Meta社のVRゴーグルは、
「売れば売るほど赤字になる?」
と、ウワサされるほど、高スペックかつ低価格なガジェットです!!
初めてVR体験をするなら、Meta Quest2で間違いないといっても過言ではありません。
VRゴーグルの比較表はこちらのサイトがオススメ
VRゴーグルでの没入感を実現する3つの映像性能

VRゴーグルの映像性能を決める3つの指標があります。
それが、解像度、視野角、リフレッシュレートです。
解像度
ディスプレイに表示される画素(ピクセル)のことです。
高ければ高いほどクリアに見えるようになります。
肉眼と同じ解像度になるには、両目で32Kの解像度が必要と言われています。
現在の解像度は良くて8Kといったレベルなので、まだまだ開発が必要です。
視野角
視野角は視野の広さの角度です。
肉眼は210度の視野角ですが、どのVRゴーグルもまだその数字には届いていません。
ただ、視野角を広げようとすればするほど、VRゴーグル自体が大きくなります。
大きくなると重くなり、装着したときの心地悪さが出てしまいます。
ここに視野角を広げることの難しさがあるようです。
リフレッシュレート
リフレッシュレートはディスプレイが1秒間で表示できる画像の枚数です。
視界の滑らかさに影響します。
いわゆる、
- ”かくつかない”
- ”ズレない”
というやつです。
「VRを体験すると酔ってしまう。」
というのはこのリフレッシュレートの改善で解決できます。
現状、高スペック機種で120Hzの処理能力があります。
ですが、肉眼では240Hz処理できると言われています。
こちらも体験向上のために、まだまだ開発が必要な領域です。
仮想空間の動き方を決めるDoF

DoF(ドフ)とはDegree of Freedomのことです。
VRゴーグルを装着して見える空間の中で、動ける自由度を指します。
大きく2つの種類があり、3DoF(スリードフ)と6DoF(シックスドフ)です。
3DoFは好きな方向を見て360度映像が楽しめる体験ができます。
6DoFは3DoFに加えて、移動の自由度が追加されています。
なので、仮想空間の中をより自由自在に動くことができます。
6DoFを体験出来るVRゴーグルは高価格になるため、なかなか普及が進まないと言われていました。
ですが、2020年に発売されたMeta Quest2が6DoFながら低容量版なら3万円台という市場を破壊するような価格で発売しました。
これによりVRゴーグルは6DoFの時代に突入しています。
トラッキング技術:仮想空間で自在に動く
物理世界の物体の位置や動きをリアルタイムに追跡(トラッキング)して、仮想世界のオブジェクトに反映させる技術をトラッキング技術と読んでいます。
引用:メタバース進化論ー仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の世界
トラッキング技術とは、つまり、現実のモノや動きを仮想世界に反映させる技術です。
なので、現実の自分の動きとアバターの動きの連動のスムーズさを決めるのが、このトラッキング技術です。
フルトラでアバターの前身を動かす
フルボディトラッキング、略してフルトラとは、
アバターと現実の体の動きを連動させる技術です。
現状のトラッキングの種類としては、
の3種類に分けられます。
そして、6点以上トラッキングする状態をフルトラと呼びます。
点数が増えれば増えるほどアバターの動きは、より現実の本人の動きに近くなります。

高まるフルトラの圧倒的な需要
ソーシャルVR国勢調査2021によると、このフルトラを所有しているユーザーは全ユーザーの半数以上にのぼるという結果になりました。
また、現在フルトラを持っていなくても、将来的に導入したいというユーザーがほとんどで、アバターで全身の動きを表現したいという需要がとても高いということが読み取れます。
フルトラの向こう側の技術

フルトラを超える技術として、
- 指トラ:一本一本の指をアバターと連動させる技術
- アイトラ:目の動きをアバターと連動させる技術
- 顔トラ:顔の動きをアバターと連動。頬やくちびる、舌の動きまで連動させる技術
といった技術も出てきいます。
アバターが現実世界の動きと、リアルタイムで変わらない動きをする未来も、近い将来に訪れそうです。
アバター技術:仮想世界でなりたい自分になれる

アバターとは?
アバターとは一般的に、
ゲームなどのオンラインサービスの仮想空間の中で、ユーザーの分身として画面に表示されるキャラクター
をいいます。
ただ、VRにおけるアバターは、
- あなたの肉体そのもの
- 分身というよりあなた自身
といったイメージです。
イメージしやすいのは、やはりこちらの映画です!
アバター技術とは?
アバター技術とは、
アバターを誰もが自由に簡単に使える世界を実現するための技術
をいいます。
ここでいう
”自由に簡単に使える世界”
の難易度が高く、まだまだアバター技術も未成熟であるのが現状です。
なぜなら、
からです。
なりたい自分の姿をつくれない
アバターを作るには、技術的にまだまだ複雑です。
素人が簡単に手が出せるものではありません。
また、制作を依頼するにもクリエイターがまだまだ少ないです。
なので、1体あたり数十万円~数百万円というコストがかかります。
個人が気軽に手を出せるものではないのが現状です。
なりたい自分を着るのが大変
仮にクリエイターさんにアバターを制作してもらっても、すぐにアバターとしては利用できません。
- 設定のための環境構築(Unityなど)
- 揺れモノ設定
- 視点設定
などなど、とても複雑な設定が必要となります。
これまた素人が簡単にできるようなものではありません。
いろんな自分が生まれる
現状、プラットフォームごとに対応するアバターの形式が異なっています。
そのため、プラットフォームごとに別々のアバターを用意する必要があります。
形式が違う度に自分の姿が変わってしまうため、アイデンティティにバラツキが出てしまいます。
このように現状では、メタバースにおいて、”なりたい自分になれる権利”は充分に保証されていません。
アバター統一規格VRMが登場!
の3つの課題の解決策として登場したのが、VRMです。
VRMは、株式会社ドワンゴ(日本)が2018年に公開した世界初のVR向け3Dアバター専用の統一規格フォーマットです。
統一規格フォーマットなので、特定のプラットフォームでしか使えないファイル形式ではありません。
複数のサービスで自由に横断的に使用可能となります。
メタバースの要件としてよく言われる相互運用性(インターオペラビリティ)を体現する技術です。
VRMに対応したプラットフォームは増えており、”なりたい自分になれる権利”が徐々に確立されつつあります。
VRMがアバターの世界的な統一規格なるまでの道のり
ただ、VRMを世界的な統一規格にするには、まだまだ不足しています。
現在、既存のメタバース的サービスのユーザーから一番人気のVRchatも未だVRM公式対応の動きを見せていません。
また、Meta社のHorizon Worldsとの連携も勝負の分かれ目になりそうです。
日本の会社が作った規格が国際標準規格になるための道のりはまだまだ厳しそうです。
おわりに
本日はバーチャル美少女ねむさんの著書「メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界」をもとに
メタバースを支える技術たち
というテーマでお伝えしました。
まとめますと、
まとめ
- メタバースを実現するには人類が今まで積み上げてきたテクノロジーを集結させる必要がある。
- メタバースの根幹となるのが、実質的に現実にいるのと変わらない環境を人工的に作り出す技術であるバーチャルリアリティ。
- VRゴーグルの映像性能を決めるのは、解像度、視野角、リフレッシュレートの3つ。
- 現実のモノや動きを仮想世界に反映させる技術であるトラッキング技術において、フルトラはアバターの表現力を高めるため、ユーザーからの支持されている。
- アバター技術における課題とは、①なりたい自分の姿をつくれない、②なりたい自分を着るのが大変、③いろんな自分が生まれる、④VRMが国際的な統一規格になる道のりは険しい。
です。
本記事で「メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界」が気になった方はぜひ、下のリンクをクリックして実際に読んでみてください。
この記事で取り上げられなかった論点が豊富にあります!
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