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イノベーション思考を完全体系化! 要約「進化思考」

太刀川英輔さんの著書「進化思考」

太刀川英輔さんの著書「進化思考」では、創造性の仕組みを生物の進化から学ぶ「進化思考」について書かれています。

著者は、創造をめぐる知の構造を解き明かし、多くの人が創造性を発揮することを「進化思考」を発刊した目的としています。

進化と創造

まず、「進化」とは、「エラー的な変異と、自然選択による適応を繰り返す、生物の普遍的な法則性のこと」で、

「創造」とは、「進化と同じく変異howと適応whyの繰り返しにより生まれる。」としています。

狂人性と秀才性

また、創造性の発揮のためには

  • 狂人性=新しい方法howへの柔軟性
  • 秀才性=物事の本質whyの理解力

の両立が必要としています。

アイデアを大量に生み出す発想方法

変異howの思考

その上で、偶発的なアイデアを大量に産み出す発想方法として、変異howの思考を下記の9パターン紹介しています。

  1. 変量:極端な量を想像してみよう
  2. 擬態:欲しい状況を真似てみよう
  3. 欠失:標準装備を減らしてみよう
  4. 増殖:常識よりも増やしてみよう
  5. 転移:新しい場所を探してみよう
  6. 交換:違うものに入れ替えてみよう
  7. 分離:別々の要素に分けてみよう
  8. 逆転:真逆の状況を考えてみよう
  9. 融合:意外な物と組み合わせよう

適応の思考法

次に、適応状態を理解する生物学的なリサーチ方法として、また創造のクオリティを上げるための「適応」の思考法として、

下記の4つの観点をあげています。

  1. 解剖:内側の構造の意味を知る。内部に秘められた機能や作られ方を理解することで、モノが既に備えている可能性を発見する
  2. 系統:物事の古くからの文脈を知る。そのものがどんな経緯をたどって、どう進化をとげてきたか、過去から私たちがどう影響を受けたのか知る。
  3. 生態:外部との関係を想像する。周囲の人やモノの関係性を探る。
  4. 予測:未来を明確かつ希望あるものとして想像する。データから導き出すフォアキャストと、未来にゴールを設定するバックキャストによって、未来を現実に近づける。

また、時代とともに方法howは変異し続けるが、本質的な創造の目的whyはほとんど安定的に変わらない。なぜならこの普遍性の根元は、身体がもたらす生理的な欲求だからだと説いています。

言語化の重要性

個人的に本書で最も目からうろこだったのは下記の仮説です。

人類の石器時代は20万年前から5万年前まで続いており、その間15万年の間は、人類はごく僅かな種類の石器しか作ることができなかった=創造性を発揮していなかった。

しかし、5万年前の石器時代の終わりを境に、人類は様々な道具や技術が発明されるようになった=創造性を発揮できるようになった。

一方で言語が発明されたのも約5万年前で、これらのタイミングがピタリと合致するところに着目し、創造とは、言語によって発現した、擬似進化の能力である。

「進化思考」著:太刀川英輔

この部分から、いかに言語化が大事であるかを本質的に理解することができました。

おわりに

この本は

  • 起業する
  • 新規事業を考える
  • 新企画を考える

といった時に、すごく使える思考法です。

日頃から意識して自分のモノにできるとアイデア発想力でずば抜けた存在になれること間違いなしな一冊です。

アイデアで勝負したいビジネスマンの方、必見です!

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