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リーンキャンバスの書き方編①「顧客と課題」

リーンキャンバスはまず、カスタマー・プロブレムフィットを目指そう!

こんにちわ。

本ブログ管理人のRRです。

今回はリーンキャンバスの書き方についてお話しします!

第一回の今回は「顧客と課題」というテーマでお話します!

リーンキャンバスには書く順番がある

リーンキャンバスには順番が振ってあります。

その1、2番が顧客と課題になります。

(※課題・顧客という定義をしてるものもあります。)

順番的にはどちらからでもいいです。

※私は顧客からイメージすると進めやすいので、顧客からいつも始めます。

・自分はどういった人たちの役に立ちたいのか

・世の中にはどんな課題があるのか

・課題を抱えている人はどういった人か

といった視点から顧客と課題をなんとなくでいいので、まずメモしていきましょう。

解決策から考えない

一番やってはならないのが、解決策(ソリューション)から考えることです。

解決策(ソリューション)が先に浮かんでしまっている場合もあるかと思います。

そのような時もなるべく、解決策(ソリューション)は一旦忘れて、顧客と課題を考えましょう。

間違ってもそこから逆算して、顧客と課題をでっちあげないようにしましょう。

これをやってしまうとY combinatorのポールグレアムのいう

いらないものを作ってしまう第一歩

になってしまいます。

顧客を深く掘り下げる方法

まずはあなたがサービスを届けて助けたい人を思い浮かべてください。

身近に困っている人がいるなら、その人の顔を思い浮かべてください。

その人に関する顧客像を描いていきます。

ポイントは、デモグラフィックではなく、サイコグラフィックで描くことです。

デモグラフィックではなく、サイコグラフィック

ここでいう、デモグラフィックとは、

顧客データ分析の切り口のひとつ。性別、年齢、居住地域、収入、職業、学歴など、その人のもつ人口統計学的属性

をあらわします。

 

サイコグラフィックは、

ライフスタイルや嗜好、価値観、購買動機といった心理的属性の総称

を指します。

昔だったら、デモグラフィックだけである程度セグメント出来ました。

ですが、今では価値観の多様化が進んでいて、デモグラフィックだけではセグメントが難しくなっています。

ひとことに20代女子大生といっても、

  • オタクの女性なのか
  • ギャルっぽい女性なのか

で、ひとつひとつの行動が変わりますよね。

なので、サイコグラフィックまで落とし込んで顧客像を描くことが必須の時代になっています。

小説を書くように描く

顧客をサイコグラフィックで書くときのポイントは、小説を書くように描くことです。

ここでいう、”小説を書くように”とは、

”ストーリーをつけて、具体的に”

という意味です。

ストーリーをつけて、具体的にすると、自分の中で顧客像の整理がつきます。

加えて、リーンキャンバスは他者に説明するためのツールでもあります。

説明する際に、ストーリーをつけて、具体的にすると、より相手に伝わりやすくなり、理解を促します。

顧客の認識で、チームの仲間とずれがあると、他の考えるべきポイントでもずれが生じます。

そういったことを避ける意味でも、ストーリーをつけてより具体的な描写で、顧客の認識を合わせましょう。

課題を深く掘り下げる方法

自分が関心のある顧客をイメージできたら、その顧客の課題を考えていきます。

繰り返しになりますが、課題と顧客のどちらから定義するかは、ご自身がやりやすい方法で選択してください。

ここでは、顧客がどんな課題、痛みをもっているかを特定する必要があります。

自分が顧客になったつもりで、課題を考えていきましょう。

まずはとことんブレスト!課題を書き殴ろう!!

まずはとことん課題をあげていきましょう!

コツは頭に浮かんだことを、ただアウトプットしていくことです。

 

そのときは手書きがおすすめです。

頭の中に浮かんだことを外に出せればなんでもいいのですが、出すという作業によりストレスがないほうがいいです。

そう考えると、やっぱり手書きの方がやりやすいのではないでしょうか?

 

タイピングがストレスないという方はタイピングで大丈夫です。

 

手書きをする場合はふせんに書くことをおすすめします。

あとで、言いますが、書いた課題を分類します、

そのときに、ふせんだと便利です。

タイピングがお好みの方はmiroなどの電子ホワイトボードツールなどを使いましょう。

書き上げた課題を分類する

集まった課題を分類していきます。

分類していくと、ある程度傾向が見えてくると思います。

コツは

「要するに〇〇だよね」

といえるレベルでカテゴリーすることです。

 

・要するに「お金がかかる」ってことだよね

・要するに「儲けたい」ってことだよね

・要するに「手間がかかる」ってことだよね

・要するに「承認されたい」ってことだよね

 

といった感じのレベル感で分類していきます。

具体と抽象レベルを合わせていきましょう。

分類した各カテゴリーの課題を、具体・抽象レベルをチューニングしていきます。

そのときはツリー構造で表現して下さい。

課題を俯瞰できますし、思考のプロセスもあとで振り返りやすいです。

出てきた課題をある程度ツリー構造で配置できたら、そこから具体と抽象のラリーを開始して、さらに深掘りしていきます。

課題の順位をつける

ある程度課題の全貌を捉えることが出来たら、どこの課題に最も痛みを感じているかを3つ特定しましょう。

ここはまだ、あくまで仮説で大丈夫です。

ここで選択した3つのランキングのつけかたは、

どれだけコストを払っているか

です。

ここでいうコストは、お金や時間、労力を指します。

例えば、歯が痛いけど、歯医者に行く時間がなかったとした場合、

  1. 我慢する
  2. 冷やす
  3. 痛み止めの薬を買いに行く

と、だいたい3つ行動の選択肢があると思います。

 

個々で最も痛みを感じている人はやはり③です。

痛くて我慢できないわけですし、薬を買うために薬局に行くという労力と時間を使っています。

購入のためにお金も使っています。

 

反対に痛みを感じていない人は①です。

行動もしてませんし、お金も使っていません。

②は”冷やす”という行動をしているので、①よりは痛みを感じているレベルは高そうです。

このようにどれだけコスト(お金・時間・労力)を払っているかで、課題のランク付けを行いましょう。

バーニングニーズがあるか

ヒットするサービスが解決する課題は顧客のバーニングニーズである

と、言われています。

バーニングニーズとは、

頭に火がついていて、今すぐ消さないとマズいレベルの課題

という意味です。

あなたが1位にランクした課題は、顧客が今すぐに解決したい、解決したくてうずうずしている課題になっているでしょうか?

この質問に「Yes」と、答えられたら新規事業として、かなり見込みのある状態になっています。

アーリーアダプターを定義しよう

一旦、顧客と課題を一通り書き終えたら、顧客の項目の下に、顧客像をさらに具体的に絞ったアーリーアダプターを定義します。

アーリーアダプターは、

顧客の中でも課題を抱えているレベルが最も高くて、あなたがこれから考えるサービスを一番始めに使ってくれそうな人

を指します。

アーリーアダプターを定義することで、解決策を考えるときに役立ちます。

実際に解決策としてのサービスを作ったときに、営業する相手もこのアーリーアダプターになります。

アーリーアダプターの定義は、後にいろいろと連動してくることを意識しておきましょう。

余談:万人受けの罠を避ける

新規事業開発をするときによく陥ってしまうのが、万人受けの罠です。

万人受けの罠に陥っている新規事業がどういう事業かをひとことでいうと、

全ての人にとっての「あったらいいね」どまりのサービス

です。

だれにとっても、「ないと困る!」になってないサービス

ともいいます。

 

あなたが作った新規事業の顧客は、抱えている課題に対して、現状は別のサービスで解決しています。

もちろん、課題があるので、ある程度の不満を持ちつつといった状態です。

そういった不満がありつつも、ある程度課題を解決してくれているサービスから、あなたのサービスに切り替えてもらう必要があります。

その際に、「あったらいいね」レベルだと、スイッチングコスト(利用している商品やサービス、ブランドを他社のものに切り替える際に発生する時間・費用・心理的な負担)が気になって顧客は切り替えてくれません。

しかも、新しいサービスに対するスイッチングコストは、顧客にとっては、そもそも大きいです。

発売仕立てのだれも使っていないサービスを、一番に使うってかなり不安ですよね。

Amazonでレビューがまだ一件もない商品をイメージしてみてください。

 

こう考えると、「あったらいいね。」ではダメですよね。

「ないと困る!!」くらいの必要性を感じてもらう必要があります。

まずはだれかに使ってもらわないと、新サービスは広まっていきません。

なので、万人にとっての「あったらいいね!」を目指す必要はありません。

「いいね!」は、少なくていいです。

なんなら、あなたの目の前の人だけでもいい。

一部の人にとっての「なきゃ困る!!」を目指しましょう!!

ここでいう「一部の人」がアーリーアダプターになります。

この「一部の人」をストーリーをもって、具体的に描写すると、質の高いアーリーアダプターが定義できます。

まずはカスタマープロブレムフィットを目指す

「顧客、アーリーアダプター、課題を書き終えたら次に進もう!」

と、言いたいところですが、そう簡単には先に進めません。

ここまでで、書いたことを全体的に俯瞰して、本当に整合性がとれているかをチェックします。

顧客とアーリーアダプター、そして課題がちゃんと一致しているか(カスタマー・プロブレムフィットしているか)

を確認しましょう。

 

ここがずれていると、このあとの全てにずれが発生して、またここに戻ってきてしまいます。

先を急ぎたい気持ちはわかりますが、顧客、アーリーアダプター、課題の整合性は徹底して検証しましょう。

参考

ここまでの内容を踏まえて、某会員制結果にコミットする系のフィットネスジムにて、リーンキャンバスを書いてみました。

参考になれば幸いです。

余談②ユーザーヒアリング

一般的にユーザーヒアリングは、リーンキャンバスを書き終えてからやることが多いです。

ですが、アーリーアダプターと設定した人に、すぐ会えるような関係があるならば、顧客、アーリーアダプター、課題だけを埋めたこの段階でユーザーヒアリングを行って、いまの仮説を実際に検証するのもありです。

カスタマー・プロブレムフィットがリーンキャンバスの最も大事なポイントの一つです。

この段階で、ユーザーヒアリングを行ってカスタマー・プロブレムフィットにたしからしさを持てると、かなり効果的に後の作業をすすめられます。

アーリーアダプターが近くにいる場合は、この段階でのユーザーヒアリングがおすすめです。

おわりに

いかがだったでしょうか?

本記事は、リーンキャンバスの書き方①「顧客と課題」というテーマでお話してきました。

本記事のまとめとして、

・リーンキャンバスは顧客と課題から埋めていく構造になっている。間違っても解決策から考えない。

・顧客を描くときはデモグラフィックだけでなく、サイコグラフィックに描く

・課題は書くときは、ブレスト⇒分類⇒ロジックツリーで具体抽象レベルを明らかに⇒ランク付けでTOP3を抽出という流れ

・課題がバーニングニーズ(頭に火がついていて、今すぐに消さなければならないレベルの課題)になっているかを確認しよう

・アーリーアダプターは小説を書くようにストーリーをもって、具体的に描く

・万人受けの罠(全ての人にとってあったらいいねレベルのもの)に陥らないように気をつけよう

・まずはカスタマー・プロブレムフィットを目指す。ここがずれていると、このあとの全てにずれが発生して、結局は顧客と課題の深掘りにまた戻ってきてしまう。先を急ぎたい気持ちを抑えて、顧客・アーリーアダプター・課題の整合性は徹底して検証しよう

です。

次回は「リーンキャンバスの書き方②代替手段」についてお話しします!

では、また!

【参考書籍】


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