マーケティング 知識を増やす

行動経済学初学者はこの一冊 要約 人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学

堕落したっていいじゃない。

人間だもの。

そう言ってあげられるサービスがヒット商品です!!!

はじめに

みなさん、こんにちわ。

RRです。

今回は松本健太郎さんの人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学についてご紹介します。

人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学は、行動経済学やマーケティングについて書かれている本です。

著者の松本建太郎さんはデータサイエンティストの方です。

そう聞くと、数字ばかりの小難しい内容かと思われるかもしれません。

ですが、この本は行動経済学やマーケティングについて非常にわかりやすく書かれています。

とても読みやすい一冊です!

人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学を読むべき人

  • 職場でマーケティングを担当している方
  • マーケティングについて興味がある・新任担当者の方
  • 会社にマーケティング部門がなんて、営業だけど自ら販促活動をする必要がある方
  • 自社商品をなんとしても売りたい個人事業主の方

にオススメです。

人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学が解決してくれるお悩み

  • 会社(自分)の商品が売れない⇒バカ売れするヒントをくれます!
  • マーケティングについて全く知らない⇒これ一冊でOKレベルの知識をくれます!
  • マーケティングの本が難しくて読む気しなかった⇒めちゃくちゃわかりやすい!読みやすい!

といったお悩みを解決してくれます。

人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学をひとことで表現すると

本書を一言で表現すると、

ヒット商品には必ず悪の顔がある

です。

ここでいう「悪」とは、

仏教で言う煩悩と言われる人間のダークサイドの部分をさします。

具体例でいうと、

  • だれかに認めて欲しい承認欲求
  • 相手にぶつける憤怒やいらだち
  • 相手より優れているという傲慢な態度
  • 妬みや恨みを生む執着心

といった人間の感情です。

こういった悪の感情をくすぐる商品がヒットを生みます。

管理人RR的おすすめトピック4選

人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学は日本の昔話やニュースを事例に行動経済学・マーケティングの知識を40個紹介しています。

今回はその40個の中からRRが「これは学びが深い!」と思うおすすめトピック4選をご紹介します!

内容が盛りだくさんですので、前編ではトピックをまず2つご紹介しますね!

トピック①人間は常に合理的な意思決定はできない

人間は合理的な生き物ではありません。

人生の充実を考えたら、

  • ギャンブル
  • たばこ
  • お酒
  • ソーシャルゲーム
  • 他人の悪口を言う
  • 暴飲暴食
  • やるべき仕事(役割)をさぼる
  • 目標を途中で投げ出す
  • 浪費

などなど。。。

合理的に考えると、全くやるべきではないものがあります。

ですが、多くの方がこういった一見堕落しているものに魅了され、やめられない・止まらない状態になっています。

やめられない・止まらない状態を認めてあげる

このやめられない・止まらない状態に対して、善なる心で悪から引き上げようとするのは得策で貼りません。

人は本音では、悪に魅力や親しみを感じたり、熱狂する生き物だからです。

仏教では煩悩を無くし、波羅密の修行を遂行してこそ仏様の境地にたどりつけると考えられています。ですが私たち普通の一般人が「煩悩」を「悪」だからといって否定して消し去ろうとしてもあまりうまくいかないでしょう。むしろ、人はそうした「悪」にこそ魅力や親しみを感じるだけでなく、時には「熱狂」さえするのです。

引用:2020 毎日新聞出版「人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学」著:松本健太郎

なので、「別にそのままでいいんだよ~」と言ってあげられるサービス・商品が強いんです。

そして、そのときの「そのままでいいんだよ~」が、悪の側面全開だと人は抵抗を感じるものです。

表向きは善なるイメージで忍び寄る

人気商品の表向きは善なるイメージです。

その商品を選択することで、選択した消費者に悪のイメージが一切つかないようにします。

でも商品を使うと、自分を甘やかしてくれる、堕落させてくれる。

そういった商品が売れる商品です。

このように、商品の善と悪のバランスを上手く捉えて訴求していくことで、ヒットする商品になります。

みなさんも職場で販売施策を考えるときに、膨大なデータを現場から集めに集めて、そのデータとにらめっこして数値的なアプローチをすると思います。

ですが、それよりも、定性的でもいいので、消費者にとっての善と悪のバランスをいかにおさえるかを考える。

この方が、実はヒット商品を作り出す確率がグッと高まるのかもしれません。

人間は「善」(例えば健康)を求める存在とみなすのも、一理ある考え方です。しかし、人間は先述の通り複雑な存在です。その内面には「善」だけでなく、身体に悪い食べ物をガツガツ貪りたいと感じる「悪」の欲求も潜んでいます。

ある意味ゆがんでいるかもしれませんが、「悪」を選ぶのも、本人は良い意思決定だと思っているかもしれません。

むしろ「楽をしたい」「酒に逃げたい」「あいつが嫌い」「あいつが妬ましい」といった悪い感情、幅広い意味の言葉に置き換えれば「煩悩」にまみれた姿こそ人間らしさなのかも知れません。

引用:2020 毎日新聞出版「人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学」著:松本健太郎

トピック②「不便はひとつもないくらい人類は進歩した」なんてウソ

ヒット商品が生まれにくい世の中になっていると言われています。

理由として、消費者のニーズが見にくくなっているからです。

テクノロジーが進歩して、消費者は日々快適!

生きていくために必要なものはほぼ満たされています。

なので、ニーズが顕在化していないんです。

ニーズが見えやすい頃は、それを解消する商品を作れば売れる時代でした。

具体例としては、

  • 電波が悪くて、動画が見られない
  • コードが邪魔で掃除しにくいから、コードレスな掃除機が欲しい
  • すぐお湯がわくポッドが欲しい
  • 一気に乾燥までやってくれる洗濯機が欲しい

などなど。

こういった不満が世の中全体的になくなってきています。

そのため、企業はそもそも存在しないニーズを掘り起こしています。

そしえ、そのニーズを満たす斬新なアイデアを考えて、勝手に供給するような時代になっている。

こんな時代では、消費者のニーズが明確だった時代に比べて、商品開発の難易度が圧倒的に高いんです。

消費者は「別にこの商品で充分満足!」と思っているのに、「この新商品いかが??」とすり寄っても成約する可能性はたしかに低そうです。

ですが、本当に消費者は「これで充分満足!」と、思っているのでしょうか?

そうそう!実はそれが欲しかったんだ!を作る

実際には今の時代も昔と変わらずヒット商品は数多く生まれています。

今の時代のヒット商品の法則は、

人間の悪の心のひとつである「不満」の見つけ方にポイントがあります。

そのポイントがアンカリングです。

人はある対象を判断するとき、心の中に「アンカー」と呼ばれる基準を設けます。

そして「アンカー」の基準より「良いか悪いか」「髙いか低いか」を比較します。悪い・低い(マイナス)だったら「不満」を抱くようになります。マイナス幅が大きいほど、大きな不満につながります。

もちろん「食欲」「睡眠欲」「性欲(排泄欲)」など絶対的な欲求が満たされない場合も「不満」につながりますが、それらを除いた「不満」の大半は、「アンカー」との比較によって発生した不満なのです。

引用:2020 毎日新聞出版「人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学」著:松本健太郎

要するに、

先にもらった情報が基準となり、その後の判断を決定づける

ということです。

たとえば、ワインを飲むときに、

「このワインはめちゃくちゃ高級で最高と評判なんだ!」

と、言われて飲むとすごく美味しいと感じてしまう、といった感じです。

なにも言われなかったらふつうに飲んでただけなのに。

事前情報によって、人の感じ方は全く異なる結果になるんです。

アンケートをとるときの注意点

自社商品の改善ポイントを見つけるときに、多くの会社はアンケートをとると思います

そのときに「なにか不満はありますか?」、と聞いてもアンカー設定がありません。

そのため、「特になし」「なんか飽きた」といった回答しか返ってこない確率が髙いでしょう。

そうではなくて、

「この商品が世界的トップシェアを維持し続けるために、あなたが感じる不満を教えてください。」

と質問したらどうでしょうか。

世界的トップシェアがアンカーとなり、

「これって、そんなすごい商品なんだ。。。だったら、もっとこうして欲しいんだけど。。。」

といった感じで、消費者が意識していなかった不満を掘り起こすことができます。

あなたの商品に対する不満が見えにくいとき、実はこのアンカー設定が原因なのかもしれませんね。

おわりに

いかがだったでしょうか?

人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学の要約、前編は、

  • 人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学は行動経済学やマーケティングについて非常にわかりやすく書かれている本。マーケティング学習の1冊目として最適!
  • 人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学をひとことで表現すると「ヒット商品には必ず悪の顔がある」
  • 人は合理的な意思決定が常にできない生き物。全くやるべきではないもの、たとえばタバコなどに、多くの人々が魅了され、やめられない・止まらない状態になっている。
  • やめられない・止まらない状態に対して、「別にそのままでいいんだよ~」と言ってあげられる商品が強い。
  • 善のイメージで消費者にすりより、消費者に悪のイメージが一切つかないようにしつつ、実際に商品を使うと、自分を甘やかしてくれる、堕落させてくれる、こういった商品がヒット商品となる。
  • 人はある対象を判断するとき、心の中に「アンカー」と呼ばれる基準を設けます。このアンカーをいかに操るかが消費者の不満の引き出すポイント

です。

人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学、内容が濃すぎて長くなってきております。。。

管理人的に気になったトピック、残り2つは後編でご紹介します。

後編はコチラです!

よければ最後までお付き合いください!

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本日は以上です。

では、また!

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