ファイナンス

初心者のファイナンス学習日記② ~Life of a Company~

みなさん、こんにちわ。

本ブログの管理人のRRです。

ファイナンス学習日記②を始めます。

二日目の今回は、「Life of a Company」について学習しました。

まだまだ概論なので、楽しく学習出来ています!

簡単にまとめましたので、最後までお付き合いください!!

Life of a Companyの定義

Life of a Companyの定義は日本語訳そのままで、「会社の一生」です。

このLife of a Companyという考え方は、外資系投資銀行の新入社員がファイナンス学習において最初に学ぶ項目らしいです。

財務諸表や株式市場、債券市場をさしおいての、トップバッターです。

そう聞くと、「かなり重要そう!!」と学習にやる気が湧いてきました。

Life of a Companyの3つのプロセス

Life of a Company’(企業の人生)は大きく3つのプロセスに分かれていて、

  1. 誕生
  2. 成長
  3. 成熟

となります。

3つのプロセスでは、それぞれでファイナンスの考え方、実施策が変わります。

誕生

期間の目安として、設立5年目くらいまでの会社が、この段階にいる会社です。

この時期の会社は倒産確率は70~90%と言われています。

https://p-m-g.tokyo/media/pickup/3543/

いろいろなデータがあり、正確な数字は設定しづらいです。

とはいえ、誕生したばかりの会社は倒産リスクが高いというのは分かっていただけると思います。

こうなると銀行はお金を貸してくれません。

銀行は、リスクが高いことに資金を出しません。

ローリスク、ローリターンが銀行のモットーです。

銀行からお金を融資してもらうのが難しいので、誕生したばかりの会社はVC(ベンチャーキャピタル)から資金を調達することが基本です。

(もちろん誕生したばかりの会社でもローリスク、ローリターンが実現できれば銀行融資もありえます。)

VC(ベンチャーキャピタル)とは

VCは、まだなにものでもない誕生期にいる企業の株式を購入して、資金を提供(出資)し、将来その出資した企業が上場もしくは他社に売却された際に、VCが保有する株式が値上がりしていれば売却益を得ることで収益を得ています。

株式の購入なので、債権者(企業側)は調達した資金を返済する必要はありません。

また、仮に倒産しても同様です。

つまり、VC側にとってはそもそも貸したお金を返済もしてもらえいないし、倒産したら株式が紙くずになります。

では、VC側のメリットは何になるのでしょうか?

VC側のメリットは株式を創業時の激安価格で購入できることがメリットです。

たとえばAppleの株式10%を購入するとなったら、今では日本円で数十兆円必要になります。

ですが、創業期に10%買うなら数千万円で済む可能性があります。

数千万円で買った株式が将来数十兆円で売却できたら、とんでもない利益になりますよね。

このようなハイリスク・ハイリターン投資を行っているのがVCとなります。

故に、誕生したばかりのスタートアップ企業が資金調達面でよく頼るのがVCになります。

資金調達が成功したらファイナンスのはじまり

資金調達を受け入れてから、企業の本格的なファイナンスが始まります。

  • 自社株式を何株をいくらでベンチャーキャピタルに購入してもらうか
  • 出資を受け入れた場合、その後の株主構成をどうするか?
  • 持ち分割合はどうすか
  • 自社の時価総額をどう高めるか

など考えることはたくさんあります。

この時期のファイナンスを失敗してしまったケースとして、よくわかるのがYouTuberのレペゼン地球さんです。

創業時の株式の大半を第三者に託してしまったため、自分たちが創業した会社なのに全く経営権がない会社になってしまいました。

この時期のファイナンス施策を侮ると、あとになってものすごく後悔する好例ですので、興味がある方はYouTubeにたくさん解説動画が転がっていますので、見てみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=7YmKFP7vJiQ

 

https://www.youtube.com/watch?v=oV7JYvsrQjQ

成長

成長期は誕生期を乗り越えて、事業を軌道に乗せたあとから、株式上場までの期間を指します。

事業が軌道に乗ったあとに企業が目指すのは株式公開(IPO)です。

株式公開とは、株式会社が自社の発行する株式を自由に取引できるようにすることを指します。

IPOとはInitial Public Offeringの略語です。

証券取引所に上場して、誰でも株取引ができるようにすることをいいます。

日本語で「新規公開株」とよく訳されます。

一般的にはベンチャー企業もVCも成長期にIPOを目指します。

ベンチャー企業はIPOすることで、証券取引所に上場し、多額の資金調達や企業の信用・認知度向上が可能となり、VCも証券取引所にて、株式を高値で売却できる可能性があるからです。

このように両者の利害が一致するIPOを目指すのが成長期のファイナンス施策となります。

成熟

株式上場してから更なる成長を目指す時期がこの成熟期です。

更なる成長のためには元手となる資金が必要となります。

そのために、引き続き株式市場から資金調達したり、銀行融資・社債発行といった手段でも資金調達が可能な時期です。

株式市場からの資金調達

株式市場から資金調達するためには、継続的に株式市場との対話が必要になります。

つまり、投資家への営業活動です。

いわゆるIR(Investor Relations:投資家対応)です。

https://www.smbcnikko.co.jp/terms/eng/i/E0034.html#:~:text=IR%EF%BC%88Investor%20Relations%EF%BC%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%99%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB,%E3%81%AE%E6%B4%BB%E5%8B%95%E3%82%92%E6%8C%87%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

IR活動の重要性

このIRをきっちりやって、既存投資家の満足度を高めつつ、潜在投資家を開拓しておくことで急な資金調達に対応することが出来ます。

 

コカ・コーラの社長を16年間務めたロベルト・ゴイズエタは、毎日大株主のウォーレン・バフェットに電話をして、コカ・コーラの経営について説明していたという話が有名ですが、これこそまさにIRです。

このIRを活動がひとつの要因となって、ウォーレン・バフェットは、コカ・コーラの業績の株価がどんなに下がっても支援をやめなかったといわれています。

 

銀行融資や社債発行からも資金調達が可能

この時期は銀行からも資金調達が可能ですし、社債の発行もできます。

【参考】

社債とは、株式会社が証書(有価証券)を発行する代わりに資金を得て、出資者に債務を負うことをいいます。

https://freeway-keiri.com/blog/view/506

株式市場か、銀行融資・社債発行か? バランスが重要!!

増資をしすぎると、経営がにぎられますし、借り入れをしすぎると、返済に窮したりします。

このあたりのバランスを考えることがファイナンス施策に求められます。

企業から見てお金を調達する場合にかかるコストを資本コストといいます。

資本コストにはこれまで述べてきたとおり2パターンあって、

  1. エクイティファイナンス→株式発行
  2. デットファイナンス→銀行融資・社債発行

と言ったりします。

このバランスを考えて、適した方法・タイミングで戦略的に資金調達をすることが、コーポレートファイナンス担当者の腕の見せ所です。

おわりに

今回は会社の成長という時間軸でファイナンスをどのように考えるのか、どういったことがあるのか、を学習しました。

図にするとこのようなイメージです。

引用 2019ダイヤモンド社 田中慎一、保田隆明「コーポレートファイナンス戦略と実践」

(管理人が再現)

学習を始めて2日目ですが、まだ数学的な話が出てこないので、文系の私としては安心しています。

ひきつづき、学習を続けてその内容を本ブログでシェアさせていただきます。

もし良ければ別の記事もご覧いただければ幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

【参考書籍】

-ファイナンス