みなさん、こんにちわ!!
突然ですが、みなさんDXについてどこまで理解されてますかね?
私はつい先日、上司から「おまえ、DXの定義わかってるのか?」と突如クイズを振られまして。。。
ごもごもしてたら、ちゃんと理解してねえのかマウントを取られてしまいました!
と、いうことで2021年現在、ビジネスパーソンにとって最もホットな話題といっても過言ではないDXについてちゃんと理解しようということで、ひとりDX強化月間と称して、DX本を読み漁っております!
そして、本日はその流れから「いまこそ知りたいDX戦略 ~自社のコアを再定義し、デジタル化する~」を要約したいと思います!
著者は石角友愛さんという方で、バーバートMBA卒、元Google本社勤務というキラキラすぎて直視できない肩書きの持ち主です。
こんな頭のいい人の文章を読んで大丈夫かと思ってはいたのですが、アマゾンのレビューにDXの入門書として、ちょうどいいみたいな書き方がされていたので、こちらにトライしてみました。
で、読んでみた結論から言うと、かなり読みやすかったです!
内容としては、まさに入門書!!
タイトル通り、DXで知りたい戦略について、シリコンバレーの事例などを交えて数多く紹介しつつ、体系立てて説明してくれています。
そんな本書から、個人的に重要だと感じたポイント4つをご紹介したいと思います!
では、いってみましょう!!
そもそもDXとは・・・・
まずみんな陥るDXの定義問題です。
「おまえ、DXってどういう意味か知ってる?」
「DXはただのデジタル化じゃねえんだよ!」
と、私のようにだれかしらにマウントとられた経験、みなさんにもあるんじゃないでしょうか?
本書は、ちゃんとこういった突然、DXクイズかましてくる輩にちゃんとお答えできるようにわかりやすい定義を示してくれています
で、さっそくDXの定義なんですが、
大きく言うと、
「第四次産業革命」であり、
会社単位でいうと、
「デジタル技術を活用した根本的なビジネスモデルの変換であり、変換を通して会社のコアな部分を再定義する。」
と定義をしています。
大きく言った、「第四次産業革命」について、解説しますと、みなさんも世界史の教科書でやったであろう、「とりあえず○○革命の○○がわからずに困ったら、清教徒革命か、産業革命と書いておこう!」でおなじみの産業革命のフォースインパクト版といった感じです。
第一次⇒蒸気機関
第二次⇒電気
第三次⇒コンピュータ(いわゆるIT革命)
というこの3つと同じレベルの革命がこのDXにあたるんやで~って話です。
つまり「産業構造、社会のあり方が根本からひっくりかえります!!」ってのがここでの定義の意味するところです。
で、会社単位でいうところの
「デジタル技術を活用した根本的なビジネスモデルの変換であり、変換を通して会社のコアな部分を再定義する。」
は、本書にたとえとして、出るんですが、
「会社にとって、マイケルジョーダンでいうところのバスケットボールに位置するようなものをデジタル化しよう!!」
そのためにビジネスモデルそのものを転換しなくてはならないし、組織のあり方も変える必要があると。
単なるデジタルツールの導入で終わる代物じゃないのがDXであると教えてくれます。
デジタル技術を活用して、会社のビジネスモデルや組織のあり方、構造自体を変えることが前提にあるのが、DXのようですね!
DXってなにから手をつけていいかわからない問題
結論から申し上げますと、「課題の抽出」が第一手になります!!!
新規事業開発とおなじですね!!!
課題ドリブンです!!!
ですが、ほとんどの会社がDXをFOMO(Fear Of Missing Out)で始めると書かれています。
要は、自分の会社が世の中の流れに置いて行かれるのが怖いってことです。
「DXをなんのためにやるのか?」
この質問に答えられないなら、DXを始めるのはやめた方がいいというのが、筆者の主張です!!
故に、その質問に会社として答えられるように、課題の抽出が必要不可欠になるんです。
そして、
「抽出した課題がAIで解決できるのか??」
「AIに食わせるデータが会社内にあるのか??」
という項目をチェックしていくことが必要らしいです。
あまり言及されていなかったのですが、DXにはAI導入が前提としてある言い方になっておりました。
また、AI導入の際はパッケージ型でなくカスタムメイドのAIを導入する方が競争優位性が高まるという理由で本書では推奨されています。
DXが実現フェーズにすすまない問題
著者いわくPOC(Proof Of Concept)の壁に遮られて、DXを志向する企業が立ち往生することが多々あるそうです。
より具体的にいうと、
課題抽出が終わり、会社のDXを実現できるであろう解決策のプロトタイプを考え、小さく試して検証してみることをひたすらやり続けて、前に進まない会社が多いんだそうです。
なぜ、そんなことが起きるのかというと、2つ理由があるそうで、
1,部署を横断した予算が取れない
本格的にデジタル技術を導入ってなると、DXを担当するチームの予算だけじゃ足りなくなるので、関連部署の予算もかきあつめてくる必要がどの会社にも出てくるらしいです。
で、ここで予算集めが成功せずに実現が頓挫する企業が後を絶たないんだそうです。
2,優先順位を決められれない
DXの解決策のプロトを検証するKPIがないので、試した施策の優先順位が判断ができない。
加えて、DXチームってどちらかというと、タスクフォース的にエリート集団が集まる傾向があります。
そうなると、現場のスタッフも課題抽出ヒアリングの時に、遠慮からかあまり本音を話せないみたいな傾向もあるそうです。
その遠慮から、そもそも現場にとって真の課題が抽出されていないこともあるんだとか。
その対策として、本書ではきちんと解決策を提示してくれています。
まず「1、部署を横断した予算が取れない」については、経営層を必ずコミットさせようというお話でした。
というか、前回の書籍もそうですが、この本でも絶えず「経営層が直接コミット」を連呼しています。
DXが前提として、ビジネスモデル・会社の構造を変換することが前提にあるので、イチ担当者じゃ決めきれないってことなんでしょうね。
つぎに「2、優先順位を決められない」については、FOME分析を推奨しています。
FOME分析とは、
F(Feasibility)実現可能性
⇒データはあるか、データの質は高いか
O(Opportunity)応用性
⇒横展開できるか、外販できるか
M(Measurability)検証性
⇒客観的数値で検証できるか、KPIが設定しやすいかどうか
E(Ethics)倫理性
⇒正しいかどうか、法律を遵守できているかどうか、人の人生を左右する決断を決めることがあることを理解して、正しい意思決定を導けるかどうか
の4つの指標で分析することをいいます。
(ここでの指標の具体や事例については、ここでは割愛しますが、興味が湧いた方はぜひ本書を手に取ってみてください!!)
この分析を行うことで、試したPOCたちを比較検討することができるようになるというのが本書の主張です。
DXを推し進める人的リソースが足りない問題
DXをすすめるイントレプレナー精神をもった社員がどの会社にもいないらしいです。
イントレプレナーは企業内起業家という意味で、サラリーマンでありながら、起業家のような働き方や価値観を持った人のことをいいます。
このイントレプレナーの人たちは、
- 会社に対して具体的な課題感がある
- 予算取りができる(決裁者を動かせる立場・コミュ力、パッションなど)
- 多くの人をまきこめる
といった特徴がある人を指します。
そして、具体的なスキルとして、
- プロジェクトマネジメント
⇒中長期のプロジェクトで、かつ、複数案件を動かすため、マネジメント能力が必要 - 社内政治力
⇒新しいことを始めると、社内から100%批判的な人が現れる。そういう人たちに寄り添ったり、説明したり、時にははねのけたりするコミュ力や信念、社内での影響力がある。 - AI許容度
⇒AIに関して抵抗なく導入ができる知識やマインドがある
といったスキルを要していると、DXにおけるイントレプレナーであると書かれています。
こういった人材を経営者自らがリーダーシップをとって人選し、社長直轄チームを作ることが成功への鍵になるそうです。
加えて、DXにおけるキープレーヤーとなるのは、
- 経営者
⇒DXのデジタル技術導入時に必要不可欠な存在 - 現場
⇒課題抽出、DX導入から正常運転まであらゆるフェースでのキープレーヤー - 部署の責任者
⇒社内政治的にかなり重要。この立場の人間の理解がないと話がすすまなくなる。DX導入から正常運転まで現場のリソースを使うことになるため。
といった3プレーヤーであるので、この3プレーヤーが三位一体となるように人材を当て込む必要があると。
また、機能的な面として、
- エンジニア
- データサイエンティスト
- AIビジネスデザイナー
が必要となり、内製化できることがのぞましいが、外部から連れてくるのもアリとの話が書かれています。
おわりに
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます!!
いかがだったでしょうか?
書き出すとどれもこれも大事なポイントで止まらなくなってしまいました!
この本はとても読みやすくて、DXの入門書としてはおすすめです!
その他ご紹介できなかった事例もまだまだあります!!
特に日本のDXの定義は
- デジタイゼーション
- デジタライゼーション
- デジタルトランスフォーメーション
が混ざってて、デジタイゼーションやデジタライゼーションやって満足している企業がめちゃくちゃ多いみたいな話もおもしろかったです!
(このへんもまた整理して、ご紹介したいと思います!!)
と読みやすく内容も骨太なので、ご興味ある方、ぜひ本書を手に取ってみてはいかがでしょうか?
では、また!!!