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(要約)「2030年:すべてが「加速する世界に備えよ」 2030年のエンタメはどんな体験になっている!?

こんにちわ。

本ブログの管理人のRRです!

本記事ではピーター・ディアマンディス氏、スティーブン・コトラー氏の共著、 「2030年:すべてが「加速する世界に備えよ」」の情報を元に、「2030年のエンタメ」について本書の内容をふまえて紹介します!!

本記事は

  • 未来予測系の記事が好きな人
  • 今、現在エンタメ業界で働く人
  • これからエンタメ業界で働きたいと思っている人

にとって有益な情報となるように書いています。

では、いってみましょう!!!

エンタメはパッシブメディアからアクティブメディアへ

このテーマについて、一言で表現するなら、「エンタメ系メディアは全て変革を余儀なくされる!」です。

まずパッシブメディアとアクティブメディアの定義ですが、

  • パッシブメディア
    情報が一方通行のメディアで、例えば従来型の新聞、雑誌、テレビ、映画、書籍といったものです。
  • アクティブメディア
    情報が双方向でユーザーの意見が反映されるメディアです。

特に未来はアクティブメディアがさらにパワーアップして、

  • コラボティブ(協力的)
  • イマーシブ(没入型)
  • パーソナライズ(個別化)

の3要素が加速していくといわれています。

これまた各要素の定義ですが、

〇コラボティブ⇒作成者とユーザーが手を取り合って作っていく。

(例)AIクリエイター

 

〇イマーシブ⇒リアルの体験とほぼ同じ五感体験ができるようになる。

(例)ディープフェイク、VR、ARなど

 

〇パーソナライズ⇒自己認識を超える個別最適。リアルタイム感もさらに向上している状態。

(例)感情コンピューティング

となります。

つまり、既存のパッシブメディアである、従来型の新聞、雑誌、テレビ、映画、書籍は大きく変革が迫られるタイミングがまもなくくる。

その変革の流れがアクティブメディアへの変革であり、この変化についていけないメディアは消えゆく存在になる可能性があります。

コラボティブなアクティブメディア

2030年にAIクリエイターが出現する!?

結論から言うと、AIがクリエイターとなって1次創作を行い、2次創作的にユーザーや著名なクリエイターが味付けするような世界がまもなくくるという話です。

  • 100本のホラー映画の予告編を見て、視覚、音声、構成を分析して、人間が何が怖いと感じるかを理解した上で、新作のホラー映画の予告編をAIが作る
  • プレーヤーの好みに合わせてその都度ストーリーをAIが作成するRPGゲーム

などなど、AIが徐々に人間が行うクリエイティブ領域に参入してくる事例がすでに2021年段階で散見されています。

これが2030年にはさらに加速しています!!

ここでのポイントはAIと人間の協力によってクリエイティブがすすめられるという点です!!

たとえばゲーム!

  • AIが作ったストーリーに多くのプレーヤーたちがフィードバックをして、爆速でストーリーを改善する。
  • そこで出来た大枠にトップクリエイターが新たな世界観やストーリーを注入する。

など、やりこんでいくたびにストーリーが変更されていくようになります。

なので、2030年には一度ゲームを全部クリアした作品が、二回目にやるときはストーリーがガラッと変わっています。

この話を聞いて、管理人はクロノトリガーのパワーアップ版だなと感じました。

https://www.jp.square-enix.com/game/detail/chronotrigger/

その昔、スーパーファミコンのクロノ・トリガーの強くてニューゲームとか、ラスボスを倒すタイミングで見られるエンディングが違ってくるとか、ストーリーの選択によって魔王というキャラを仲間に出来るといった、可変的な設定が初めて生まれたと記憶しています。

このとき管理人は、

「プレイヤーの選択で内容が変わるなんて、なんて斬新なゲームなんだ!!!」

と、超絶興奮体験をしました。

この体験の超パワーアップ版が未来のゲーマーたちにはあたりまえになってるんです。

「すごい体験価値の高い時代になるんだな~」と、本書を読んで感心してしまいました。

イマーシブなアクティブメディア

ディープフェイクとリアルフェイク~車寅次郎が2030年のあなたの相談相手に~

一言で言うと、「渥美清さんのAIが、~男はつらいよ2021~の主演をやります。」という世界がくるかも!?といった話です。

というのも、フェイク技術が伸びに伸びて、画像単位だけではなく、声や思想までも完全にマネできる世界が来るそうです。

動作解析技術と音声技術、3D映像技術、AIの技術がこのまま爆伸びしたら、ありえる未来らしく、たとえ死んだ人でも映像で現代によみがえらすことができるそうです。

お亡くなりになった方でも新作映画を新たに撮影できることになります!

「声とか、映像はまだしも、思想は無理でしょ!!」と思ったんですが、理論上は可能だそうです。

やり方としては、対象者の生前に残した発言やらブログやら声やら動画やら、ありとあらゆる情報をAIに学習させて、現代風に落とし込んで再現が可能とのことです。

そのディープフェイクの技術を発展させて、「アレクサ~」とか「OK、Google~」とか「Hey,siri~」とか今、スマートスピーカーに言ってると思いますが、それを「お兄ちゃん」と呼ぶと車寅次郎節で、かつ、車寅次郎の思想でAIが情報提供してくれたり、なんなら人生相談にまで乗ってくれるような世界が待っているらしいです。

※念のため補足すると本書では、2pacとかマリリンモンローを例に紹介されていました。

イマーシブ(没入型)なエンタメ体験が可能に!!

2030年のイマーシブ(没入型)なエンタメ体験を一言で表現するなら、

「スタートレックのホロデッキ」が再現される。とのことです。

スタートレックのホロデッキを知らない方はコチラ

https://memory-alpha.fandom.com/ja/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AD%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AD

ホロデッキの動画もありました!!

 

実は管理人自身もスタートレックのホロデッキを知らないんですが、要するに、ある部屋に入ると、VRグラスとか一切つけることなく、目の前を仮想空間に変更できる部屋みたいです。

そこでは、視覚や聴覚、嗅覚だけでなく、触覚までもリアルと同じように感じられるみたいです。

どうやって触覚を再現するかというと、超音波を使って人の皮膚にアプローチして、実際に仮想空間の物質をさわってるいるうような感覚を再現するのだとか。

なので、未来の映画館は座って見るものでなく、この巨大なホロデッキに鑑賞者全員で放り込まれて、その世界を主人公と一緒に旅するみたいなエンタメになるとも言われています!!

VR・ARはさらに成長する

AppleのCEOティム・クックが「ARはスマホと同じくらい大きな市場になる。」とも述べていて、2025年段階で世界的に900億ドル市場(日本円で約9兆円程度)の市場になると言われています。

この数字はVRを含んでないそうなので、合わせて考えるとどこまで伸びるのでしょうか!?

この本ではそれを根拠付けるような技術がいくつか紹介されています。

たとえばVRは、今だとヘッドマウントディスプレイを付ける視覚だけの体験になっています。

しかし、近い未来、長袖シャツを着て触覚を再現するガジェットが量産されるとも言われてます。

【触覚を再現する長袖シャツのTED動画】

ARはメガネではなくて、コンタクトレンズに変わるとも言われています。

そうなると、常に現実世界上にAR映像を載せながら人類は生きていくんことになるんでしょうか。。。??

ゲルマン民族の大移動と同じレベルで、近い将来仮想世界への人類大移動が始まるという話もあります。

ARコンタクトレンズをしていることが人類のデフォルメ状態になる。

そんな2030年もあながちありえる話なのかもしれません。

パーソナライズなアクティブメディア

2028年。

本ブログの管理人RR(以下、RR)は44歳になっている。

仕事を終えて、深夜に帰宅。

家族は寝ている。

リビングに入り、

「なにをしようかな~、ゆっくりエンタメコンテンツを楽しむか~!今日はどうしようか、録画されたお笑い番組を見るか、スポーツニュースを見るか、YouTubeで好きなYoutuberのチャンネルを見るか、ぼーと風呂で音楽でも聴くかどうしようかな~。。。。」

 

なあんて、考える必要が2028年にはなくなっている。

 

というのも、パーソナルAIがすでにそのときの気分に適したコンテンツを用意しているからだ。

AIはRRが社内研修の講師としてしゃべりっぱなしの1日であったことを知っている。

そう、RRは結構疲れているんだと。

AIはRRと長年、常に一緒に時間を共有しているので、このRRという男は小心者で人前で話すときに、M8クラスの大地震を引き起こすレベルの貧乏ゆすりをするほどストレスをガチガチに感じているのを知っている。

なぜわかるかというと、身体周りの様々なウェアラブル端末がセンサーを発し、RRの神経生理学的指標を長年に亘り随時追跡しているからである。

なので、AIはRRが自宅リビングに入ると同時に、好きなお笑いコンテンツを投影した。

これが実にRRの趣味趣向に合っている。

RR「ふふ、おもれーな、だれだこれ。」

不思議なのは、投影されている芸人は、RRが知らない若手芸人だということだ。

だが、実はこのRRが知らないと思っている新人芸人。

RRは一度見ていた。

年始の新人がネタを披露するお笑い番組で一度見ていたのだ。

年始の段階で、AIはRRの視線、表情・心拍数、体の動きなどの感情の揺らぎからくる身体的変化を感情履歴として捉えて、RRが一番興奮して見ている新人芸人がだれかを把握していた。

加えて、AIは過去、RRが疲れているときは80%以上の確率でお笑いコンテンツを見ると気分がスッキリするタイプであるというのをこれまた感情履歴から見抜いている。

こうして、RRが潜在的に好きであろうこの若手芸人のコントがつぎつぎとAIによって映し出されていく。

このコントの終わりが近づくと、RRのスマホに保存されていた趣味や旅行、家族や仲間と時間を共有した動画が短尺に編集されて流れてきた。

「うーん、気分がいいぜ~、幸せだ。疲れがふっとぶね~」

このマッシュアップを見て、幸福感にひたりながら風呂に入り、すっきりしてRRは眠りについた。

感情コンピューティング

いかがだったでしょうか?

2028年はこんな感じになっているそうです!

ここで挙げられたテクノロジーの大部分はすでに存在していて、「感情」コンピューティングという範疇でくくられるんだとか。

感情コンピュータティングとは、コンピュータが人間の感情を理解して、シミュレートすることを教える科学のことです。

ついに、ここまで来たか~って感じですよね~

感情の部分だけは人間の特別領域でコンピュータに代替できないものだとは信じてたのですが、どうやらここもテクノロジーに抑えられちゃうんですね~。。。

感情の仕事と言えば、営業マンの領域ですよね。

まさに本ブログの管理人は感情むきだしのface to faceの営業マンですが、近い将来AI・face to face営業マンとか出来るのかもしれません。

(感情重視サラリーマンの私には2028年はもう居場所がないのでしょうか。。。。)

この感情コンピューティングの領域ですが、まさにテクノロジーのコンバージェンスが起きています。

認知心理学、コンピュータ科学、神経生理学が交差する新しい学問分野があり、そこにAI、ロボティクス、センサーといった加速するテクノロジーが組み合わさって現在、爆伸びしている領域です!!

この感情コンピューティングが最も大きな効果を生んでいるのが、なにを隠そうエンタメの世界なんです。

というのも、エンタメのパーソナライズが今、隆盛ですが、これをさらにすすめるには人間の感情的情報が必要になります。

顔の表情、手の動き、視線、声のトーン、頭の働き、発話の頻度や長さなどはすべて感情的情報がたっぷり含まれたシグナルで、これを次世代センサーや深層学習技術と組み合わせて人間の感情として解析をしているそうです。

この解析を現在、急ピッチで進めていて、感情コンピューティングが2030年までにどんどん発達し、AIは全人類にとって、あなた以上にあなたを理解する存在になると見込まれています!!!!

さっきの話にもあったように、ある芸人とか俳優とかマンガとか映画を気に入ったという事実をあなた自身が認識してなくても、AIはなぜそれらを気に入ったのかを認識しています!

その理由として、あなたの心拍数、まばたきの数、瞳孔の拡張、どこを見て・どこを見てないのか、集中している・いないなどを数値化してデータ保存しているかるからです!

つまり、人間が自覚していない部分も認知出来、かつ、忘却する部分をすべてデータとして膨大にAIは把握しているんです!!

この点があなた以上に、あなたのことを理解出来るゆえんなんです!!

アイアンマンでいうところのジャービスみたいなAIが、人類全員についていると思ってもらえると話がわかりやすいかもです!

なので、もう、近い将来には

  • 「自分探しといって、世界を旅したり、ボランティアする若者」
  • 「就活中に自己分析をする大学生」
  • 「本当の自分とは・・・とか問い出す人」

が絶滅危惧種になるかもしれません。

あなた以上に、あなたを知っているAIがいるので!!

おわりに

いかがだったでしょうか?

本記事では、

  • 従来型の新聞、雑誌、テレビ、映画、書籍は大きく変革が迫られるタイミングがまもなくくる。その変革の流れがアクティブメディアへの変革であり、この変化についていけないメディアは消えゆく存在になる可能性があります。
  • AIがクリエイターとなって1次創作を行い、2次創作的にユーザーや著名なクリエイターが味付けする形でエンタメが作られる世界が2030年頃にやって来る。
  • 没入感あるエンタメ体験が普通となり、特にAR・VRの市場が大きく伸びることが予想され、人類が仮想空間に入り浸る世界が2030年頃にやって来る。
  • 人間の感情をあらゆる角度から中長期的に理解して、精度の高いパーソナライズされたリコメンドをしてくれる世界が2030年頃にやって来る。

ということをお伝えしてきました。

今回、個別具体に取り上げたのはエンタメだけですが、本書には医療、民族大移動、教育、広告、食料問題、環境問題、未来の買い物などなどこれでもか!っていうくらいの具体的な未来のテクノロジーをすし詰めされています!!

かなりの良書です!!

興味ある方はぜひ、本書を手に取って読んでみてくれください!!

本日は以上です。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!!

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